2012年6月21日木曜日
‘&’-空の向こうで咲きますように- 麗END
以下はネタバレを含みます。
未プレイの方は要注意。
麗ルート打開。 何この生き物可愛すぎ。
そして今までの物語が全て麗ENDのためにあったのだなと理解した。
という訳でストーリーまとめ
・OP前の分岐
空いた時間、部屋に引きこもってゲームをするか、街にでかけるとかと思惑していると、
麗から電話がかかって、近くまできたので出てこいと言われる。
8年経って成長したあたしに惚れたかー? と意地悪く笑う麗をきっぱりと拒絶する孝。
そんな孝にスカートをまくって太ももを見せる麗。
当然のようにその美しいおみ足にどぎまぎする孝。
相変わらず傍若無人な麗に連れられ、路面電車に乗りあてのない旅に出る二人だった。
・以下、麗ルートまとめ
その後、グレイスワンダーやその他の《道具》を探し続けるカエレンジャー。
ある日、例の『黒い化物』が目撃されているという情報をネットで拾い、張り込みを
する事になった孝と麗。
何故か浴衣を着てきた麗と、夏だけ空いている店でわらび餅と麦茶を食べ、
張り込みをはじめる二人。
一人でふらふらと歩く麗をナンパするチャラ男(一緒に護摩焚きを見よう! だったが)を
退けながら張り込みを続けていると、孝は珠璃(とモリス)を発見する。
とりあえず珠璃の事は後回しにし、張り込みを続けていると……野次馬が減ってきた
あたりで、唐突に出現する黒い化物。
しかし更に驚くべき事に、登場する新たな化物。
黒い化物の頭をそぎ落としたソレはみゅみゅみゅ~とやたら可愛らしい声で
鳴くが、戦闘力は圧倒的だった。
あっという間に黒い化物をぐちゃぐちゃにするニュー化物。
勝利の雄叫びを上げる化物に、運悪く走ってくる車。
化物の存在を確認し、急ハンドルを切って車はブロック塀へとツッコミ、事故る。
その騒動に、気付けば姿を消しているニュー化物。
急いで救急車を呼ぼうとするが、そんな騒動に集まりだす野次馬。
あわやパニック、という所で、麗がリンギルを使い、その場を鎮める。
そんな中で、ふと見かけた見覚えのある姿……それは星良ちゃんだった。
しかし以前とは違い、青ざめ、怯えた表情を浮かべる星良。
ひとまず、そんな星良ちゃんからヴォーパルブレードを拝借し、残っていた
黒い化物に止めを刺す孝。
その後、星良ちゃんから事情を聞くため、彼女を連れて神社に戻る二人。
何故か貢一郎と一緒に手伝いをしていた八重ねぇの二人を交え、事のいきさつを伝える孝。
そして、星良ちゃんに化物を倒すため、事情を聞く一同。
星良曰く、ヴォーパルブレードは怪物を倒すための道具……というだけでなく、なんと
怪物を作っているのもこの剣なのだという。
半月ぐらい前に、怪物―さっき見かけたバカみたいに強い化物―を見かけた星良は、
ヒーローになりたいという願いで、グレイスワンダーからヴォーパルブレードを生み出した。
つまり、例の黒い化物は、ヴォーパルブレードに倒されるためだけに発生する
人畜無害な化物だった。
しかし、そんな自分の願いのために事故を起こしてしまった事に、落ち込む星良。
そんな星良に、風呂入ろう! と強引に(貢一郎の家の)風呂に連れていく麗。
そんな麗につられてか、ようやく元気を取り戻す星良ちゃん。
そのまま麗の適当発言により、何故か貢一郎家で開催されるお泊まり会。
その夜、深夜に目覚めた孝は、もぬけの殻と化している麗の寝床を発見する。
トランプをしている最中も、どこか上の空だった麗の横顔が気になった孝は、
庭へと麗を探しに出る。
境内の木に登っていた麗を発見し、自分も木を上り、麗の隣に座る孝。
何か気にしている事があるだろうと問う孝に、答える麗。
麗が気にしていたのは、リンギルを使ってしまった事に対する後悔だった。
更にどのような願いをして、リンギルを手に入れたのかを尋ねるが、
上手くはぐらかされてしまう。
麗が言いたくないなら、今は聞かないでおこうと心に決め、二人は
居間へと戻るのだった。
翌朝、目覚めた後に境内を一巡りし、お手洗いに寄った孝。
……何と先客に、麗さんが。
そのまましーしーし始める所まで見てしまった所で、麗が暴発。
お手洗いから追い出されながらも、初めて見る真っ赤に慌てる
麗に思わずにやける孝だった。
その後、星良ちゃんをパーティーに加えたカエレンジャー。
さぁいつもの集合場所へ……と集まる前に、貢一郎が昨夜何やら
家の回りで人の気配を感じたので、一回りすると言い出す。
それは多分自分と麗……とは言い出せず、貢一郎について家の
周りを回る一同。
しかし、その途中で八重ねぇがタバコの吸殻の詰まったコーヒーの空き缶を発見する。
更に家の周りを回ってみると、またも発見される煙草の吸殻。
気にはなるが、それ以上調査のしようもないので、とりあえずいつものように
ペルーシェへ集まる一同。
とりあえず、例の工事現場のオーナーでもある摩樹は《道具》の所有者で
ある可能性も高いだろうという事で、さっそく連絡を取ってみる事に。
ホテルで話を聞くと言われ、ホテルへ向かう一同。
高級ホテルに気圧されながら、例の怪物の説明をする孝と星良達。
あれだけの目にあわされておきながら、実は無害という事実に凹む摩樹だが、
昨日の件を話すと、怪物や《道具》の情報が無闇に広まってしまう
可能性を摩樹と孝は憂慮する。
しかし、昔以上に険悪な雰囲気になる麗と摩樹に、とりあえずその場は退散する事にした一同。
結局その日はめぼしい成果も無く、神社へと帰る孝。
昨日の今日で噂は広まっていたが、幸いリンギルのおかげで画像までは出回っていない様子。
一安心する孝に、そういえばとプールの招待券をプレゼントしてくれる貢一郎。
翌日。
麗に人集めを任せ、いざプールへと向かう孝達御一行。
急に親父に呼び出された貢一郎の変わりに、しっかりと楽園を目に焼き付けると誓う孝。
かくして始まる、楽しいプールの時間。
途中ビーチバレーをやっている最中に、遠くに吹っ飛んでいったボールを追いかけた先で
見つけた摩樹も交え、和気あいあいとプールを楽しむ一同だった。
帰宅し、心地良い疲労にうとうとする孝……だが、キッチンから孝(部屋にいる)に声を
かける貢一郎により、孝の背筋に冷たい物が走る。
自分は部屋にいるのに、貢一郎は誰に声をかけたというのか?
一瞬の間の後、飛び出す二人。 こないだの煙草の吸殻の持ち主が近くにいるのかもしれない!
物音の出処は貢一郎の部屋。
足音に気づいたのが、逃げる人影……作業服を着た男。
追いついて取り押さえようとすると、ナイフを取り出し逃げ出す男。
一旦家に戻り、軽く切られた貢一郎を手当する……が、直後判明する事実。
なんと男はヴォーパルブレードを盗んでいったのだった。
はるか昔の記憶。
前日に見た映画の影響を受けて、ちょっと帰り道を変えてみた。
その途中、工場のフェンスに登っている少女を見つける。
声をかけると、フェンスから落ちそうになった少女を、すんでの所で
助けにいく。 が、受け止める程の力はなく。
少女の下敷きになった俺に、礼を言い、傷口を舐める可愛らしい少女。
……と思ったのも束の間、ひどく品のない口調でしゃべる少女……麗に
子分扱いされ、再度フェンスに挑戦する二人。
……それが、麗との初めての出会いだった。
翌日、束沙の秘密基地で昨日の件を話し合うカエレンジャー。
また犯人が神社に来るかもしれないという事で、《道具》に関する胡散臭い
設定を考え、撒き餌にしようとする孝達。
そんな夕暮れの神社に足音が響き……緊張する一同だが、やってきたのはなんと摩樹。
しかも話の内容は協力しても良いという物だった。
そしていつものごとく喧嘩になりそうな麗と摩樹を仲裁し、仕切り直しと
ばかりにペルーシェへと晩御飯を食べに行き、その後束沙の秘密基地へと集合する。
そこで再度全員の《道具》を確認した所で、摩樹とじゃれている最中にリンギルを
壁へすっ飛ばしてしまう麗。
しかし傷一つ付かないリンギルに麗は首をかしげる。
色々と実験をしてみるも、やはり傷一つつかない《道具》。
おそらく《道具》は破壊不可能であるという結論に至り、そもそも《道具》の存在意義、
例の樹や二人の女神らしき映像について何の意味が考えを巡らせる束沙。
しかし結局、答えは『分からない』のままなのだった。
翌日、朝から手分けして《道具》を追い始めるカエレンジャー。
麗とペアになった孝だが、特に午前中は収穫の無いまま、ペルーシェでお昼にする二人。
そこで取引がようやく終わったとの事で、合流する摩樹。
そのまま自然と工事現場へと足が向かい、とりあえず珠璃を呼び出す事に。
ホテルで珠璃と合流し、仲間になってくれと珠璃に頼む孝。
そこで予想を大きく裏切り、あっさりとOKする珠璃。
しかし、《道具》を集めた後、どうするかで反目する孝・麗と珠璃・摩樹。
孝達は壊す、もしくは使えない状態にするべきだと言うが、珠璃と摩樹はそれに反対する。
そんな討論をしている中、突如響く轟音。
外を見てみると、向かいのビルに大きな亀裂が入っており、ボロボロと崩れ始めている。
何事かと外に出てみると、そこにはコンクリートを突き崩し、ビルを引き裂く植物の一部。
以前大型掲示板に書き込まれいた、テロ予告は本当だったのだ。
明らかに《道具》が原因の現象に、何とか止めなければと決意する麗と孝。
珠璃もこの《道具》は許せないらしく、珠璃と摩樹もこの《道具》を止める事に賛同する。
とりあえず束沙の秘密基地へ合流しようという事になるが、移動中に孝達を
尾行する何者かの気配。
珠璃に声をかけられ、姿を表した尾行者……なんとメイド服の女が一人。
やたらと卑屈なメイドだが、一瞬の隙を狙い、摩樹のグロンドを盗もうと試みる。
幸い、紐でカバーと繋がっていたため、盗まれずにすんだグロンド。
そしてそのままあっという間に逃げ去るメイドに、茫然とするしかない孝だった。
その後、皆と合流した後、更に第二のテロのテロ予告が大型掲示板に書き込まれる。
テロの予告日は明後日。 二日の間に何とかしなければならない。
情報を仕入れるため、オンザローズに向かい、マスターに《道具》の存在を打ち明ける孝達。
そして、テロに関する情報は何か無いかと問いかける。
そこでマスターから、奇妙なデザインの……しかも水が流れ続けるじょうろを持った男が
いるという情報を聞き出す一同。
翌日、神社に神頼みをしている孝の元を訪れる麗。
リンギルを使うか使わないかで一瞬口論になる二人だが、そこまで麗がリンギルを
使いたくないのなら、その分俺が頑張ろう。 だから安心しろと言う孝。
そんな孝に、唐突に体を預ける麗。
数瞬の迷いの後に、麗の背中に手を回し……た所で登場する貢一郎。
貢一郎の登場で、凄い勢いで離れる二人だった。
その後、駅前で全員集合(珠璃は来なかったが)し、例の目撃現場へ下見に行く一同。
そこで前日のメイドが、摩樹の工事現場からペンダントを盗み逃げ出したバイトという事を聞く。
おそらく《道具》であろうペンダントを持ったメイド。
これも放置はできないだろうという事で、いざメイド喫茶(星良の情報から)に行く一同。
私に任せろと言う摩樹に任せると、グロンドの力であっという間にマジックベーン(ペンダント)を
買い取る(10万円で)摩樹。
明らかにおかしな取引の場面。 摩樹曰く、グロンドの裏ワザ的能力として、欲しがっている物に
類似している物ならば、本人が本当に欲している物と錯覚させる事ができるらしい。
しかし、そんな相手を騙すような行為に反発する麗。
とりあえずその場は仲裁に入り、そのまま束沙の秘密基地へと集合するカエレンジャー。
束沙がエリリルでマジックベーンを調べてみた所、マジックベーンは《道具》を破壊する《道具》。
しかも10個の《道具》全てが与えられた後、自動的に出てくる物らしい。
これだけの《道具》を与えておきながら、何故最後には壊させるのか。
例の樹……女神は何をさせたいのか。
結局答えは全て闇の中のままだった。
翌日。 テロ予告日。
全員で秘密基地(今日は珠璃も)に集合し、計画を練る一同。
早めに現場に行き、マジックベーンを持った孝が忍び寄り、隙を見て《道具》を壊す。
そんなシナリオを用意したまま、現地に向かう最中、着信のある携帯……相手はマスター。
取ってみると、なんとグレイスワンダーのありかが分かったという。
しかもそれはオンザローズの常連の久実……例のパンキッシュ娘だった。
グレイスワンダーも放ってはおけないので、チームを二つに分けるカエレンジャー。
テロ対策班のAチームがが孝、梨子、珠璃、束沙、麗。
そしてグレイスワンダー捜索班のBチームが八重、貢一郎、星良、摩樹。
夕方になり、孝はようやく怪しげなじょうろを持った男を発見する。
さてその少し前に、久実の居所をようやく掴んだBチーム。
星良を囮に捕まえようとするが、すんでの所で逃げられてしまう……が、
エレッサールの力で鳥に尾行させ、久実の逃げ先を把握するBチーム。
所変わってAチーム。
エリリルでじょうろを確認した所、やはり《道具》だという事が判明。
能力は、植物を異常成長させる能力。 やはりこの《道具》が犯人に違いない。
じょうろを壊そうと男に近づく孝……だが、男の背後から近づくメイド女に気づく。
メイド女の不用意な発言により、逃げ出す男。
慌てて追いかけようとする物の、今度はメイド女にマジックベーンを奪い取られる孝。
万事休すかと思った所で、メイド女の前に立ちはだかる珠璃。
フラキアの力でマジックベーンを、孝が持っていた時間まで巻き戻し、奪還する。
そしてマジックベーンを奪われ、動きを止めた瞬間、エチオピアの目で眠らされる女。
女の方は一段落した所で、再度男を追いかける孝。
先に男を追っていた麗だが、遂に自暴自棄になった男が、手元に持っていた種にじょうろの
水をかけ、植物を急成長させはじめる。
それでもリンギルを使えない麗の変わりに、男に突っ込んでいきじょうろを破壊する孝。
しかし、《道具》を破壊する《道具》……マジックベーンの存在を知った事で、姿を消す珠璃。
折角また昔のようになれたと思ったのに……と落胆する孝。
ひとまず束沙達と合流する……と、そちらはそちらで新しい展開が。
……なんと、今度は梨子がエチオピアの目を盗まれたのだ。
所変わってBチーム。
久実のマンションへと侵入し、久実の部屋の前(正確には純さんの)までたどり着き
中の様子を伺う貢一郎。
純さんは《道具》の件は知らないようなので、退路を断った上でインターホンを鳴らす貢一郎。
見事玄関を開けてしまった純に、観念する久実。
グレイスワンダーを返せとつめよると、今グレイスワンダーはとある人に渡してあると言う。
その相手の名前は利彦。 紫尾利彦。
そしてその名前に過剰反応する八重さん。 なんと失踪中の実の兄だという。
今はおそらくオンザローズに居るはずという事で、店へと向かうBチーム。
その間、孝から不在着信があった事に気づき、電話する貢一郎。
そして孝から束沙と梨子が怪我を……そしてエチオピアの目が奪われた事を知る。
犯人は刃物を持った男だという。
とりあえずこちらの現状を孝に伝え、オンザローズ前の路地で落ち合う事にするのだった。
約束通り、路地の入り口で合流するBチームと孝。
孝以外のAチームの面子は、梨子と束沙が病院へ、麗が付き添い。
とりあえずお互いの今までのいきさつを説明しあう一同。
八重ねぇの兄の事を聞いたあたりで、ふらりと現れる路地の奥の人影……
なんとそれは、付き添いにいったはずの麗だった。
オンザローズは任せ、一人麗を追う孝。
ようやく麗らに追いつくも、そこは抜け殻のような麗が……
何故かグレイスワンダーを手にしていた。
何故グレイスワンダーを手に持っているのかを問いただす……が、
そんな孝に伸びる麗の左手―
それが触れるすんでの所で、突進してきた星良によって遠ざかる麗。
更にその衝撃でこぼれ落ちたグレイスワンダーを急いで拾う。
やって戻ってきた自身の《道具》にほっとするのも束の間、今は
麗を何とかしないといけない。
しかし、そんな孝達には全く興味の無い様子で、5m以上も跳躍し、
姿を消す麗。
一体何が起こっているのか……何一つ分からないまま、とりあえず
オンザローズへと向かう孝と星良。
しかしそちらはそちらで事件が発生していた。
マスターが倒れていたのだ。
とりあえず救急車は呼んだ物の、八重ねぇ曰く、到着した時から
その状態だったという。
ようやく意識を取り戻したマスターが言うには、なんと黒猫……モリスがグレイスワンダーを
持ってきたらしい。 そして、そのとおりだと突然喋り出すモリス。
その正体は八重ねぇの兄、紫尾利彦だと猫は言う。
モリス……いや、利彦曰く、これは実験だったらしい。
グレイスワンダーを使い、例のテロ犯に《道具》を与えたのも利彦その人。
そして利彦はマスターにも《道具》を手にしてもらおうと思ったが、そこに
麗が現れ、グレイスワンダーを奪っていったらしい。
そして一瞬の隙をついて逃げ出す利彦。
さり際に、この姿も《道具》の力だと伝え、消え去る利彦に、残された物は追う事も出来なかった。
昔、市立の民芸資料館を冒険する麗達。
展示されている数々の品に、興奮する子供達。
その一角、ケースに収められず、ほぼ野ざらし状態で展示されている三つの展示品。
それは地下壕から発掘された物で、どう見ても異国の物……
しかし、そんな物が地下壕から発掘される訳もなく、偽作として展示されていた。
偽物と知りながらも、ペタペタとそれを触り興奮する麗。
偽物だとわかっていても、それらに興味を示す麗を眩しく感じる孝。
そんな、懐かしい記憶。
到着した救急車にマスターが運ばれた後、とりあえず束沙の秘密基地へと引き返す孝達。
テロ犯の行動を未然に防ぎ、グレイスワンダーも取り返したというのに、気持ちは全く晴れない。
突如暴走した珠璃に、怪我をした束沙・梨子に、奪われたエチオピアの目……作業服の男。
そして、麗。
混乱する一同……の元に、束沙と梨子を連れ、いつもどおりの麗が突如来襲する。
先ほどのオンザローズでの麗の件に、身構える孝達。
しかし、麗はオンザローズの件など知らぬ存ぜぬの一点張りだった。
幸い、束沙と梨子の二人はたいした怪我もなかったが……
一体、何が起きているのか。
何も知らないまま、空気を読んで時間がすぎるのを待っていた方が良い。
しかし、そうする事は出来ず、麗を問い詰める孝。
そんな事は何もないという麗だが、孝にはそれが嘘だと分かってしまうのだった。
その後、とりあえず今日起きた事を時系列順に振り替えるカエレンジャー。
返ってきたグレイスワンダーに、もうこれは壊してしまおうとする孝。
マジックベーンを振り下ろす……その直前に、孝は麗らにその手を止められる。
自分の夢を諦めるなと言われ、孝は《道具》の破壊を中断する事にした。
翌日、全身を軋ませながら目覚める孝。
結局昨日は、偽物の麗の一件に関しては全く進展は無かった。
ひとまず、貢一郎の秘密の格納庫にグレイスワンダーを隠し、
いつものようにペルーシェに集合する。
手がかりが全く無い状態なので、とりあえず例の男や利彦の行方を
追う事にするカエレンジャー。
麗とペアになった孝は、グレイスワンダーは厳重に保管するが、やはり
壊さない、夢を諦めないと決意を語る……
が、そんな孝に唐突にキスをする麗。
翌日。 キス以降の記憶が殆ど抜け落ちた状態で、悶絶する孝。
とりあえず秘密基地に集合する孝と貢一郎。
貢一郎の神社に今日来客があり、一日泊まる事が出来ないため、
変わりにここの秘密基地に泊めてもらう約束を束沙に取り付ける。
その後、意識を取り戻したというマスターの所へ見舞いに行く一同。
そして、例の事件の日の事を語り合うマスターとカエレンジャー。
マスター曰く、彼には願いがあった。 だから利彦を呼んだらしい。
モリスの存在を知っていた訳ではなく、最近頻繁にオンザローズに
通っては、願いを叶える不思議な樹の話をする少女……久実が糸口だった。
明らかに彼女の性格にあってない行動に、これは指示を出している
裏方がいるはず、とあたりをつけマスターは久実に交渉を持ちかけた。
自分の願いを叶えて欲しいと。
そんなマスターの元に、久実ではなく、モリス……利彦が訪れる。
そして、グレイスワンダーを、これはどんな事でも叶える事が出来ると
言い……そこに例の"麗"が現れたのだと言う。
マスター曰く、あれは麗の姿をした《道具》だという。
そこで、マスターは"驚異"を目にした。 それはあまりに言葉では表現する事が難しい。
あまり長居する訳にもいかず、退出する一同。
結局何故"麗"を《道具》だと思ったのかも良く分からないまま終わる。
「私は……届かなかったのか」
マスターの最後にした、無念のつぶやき。
そこまでして真実を知りたかったのか。
自分達が《道具》の存在を知らせたため、このような事になってしまったマスターに、
一歩間違えたら自分たちもマスターのようになってしまうのではと孝は憂慮しつつも、
マスターがどんな人だったにしろ、マスターのおかげで麗と再開できた事を
孝は感謝するのだった。
お見舞いの後、自分たちに出来る事をしようと、昨日と同じ組み分けで
街の調査に出かけるカエレンジャー。
結局目ぼしい収穫はなく、解散する一同。
……何故か、孝と一緒にその場に留まる麗。
(そして何故かゴムを渡すためだけに戻ってくる八重ねぇ)
一人では寂しかろうと、秘密基地まで着いてくる麗。
カップ麺を食らい、置き捨てられた映画を見ながら、語り合う二人。
そこで孝は再度どんな願いを込めてリンギルを手に入れたのかと問いかける。
麗の願いは、「あたしのことを信じてくれますように」という物。
実の叔父が強盗の冤罪で捕まり、辛い思いをしてきた麗。
樹に願いを聞かれた時に、ついそんな願いをかけてしまった。
やはり自分の願いを間違っていたのだろうか、と逡巡する麗に、
願う事それに間違い等無いと孝は応える。
この夏休みが終われば、離れ離れになる二人。
孝は黙って麗を抱き寄せ、映画が終わった壇上へと連れて行き、残さず麗の体を貪り尽くすのだった。
翌日、活動が終了した後も解散せずに、梨子の家に集まる一同。
なんと梨子は珠璃も呼んでおり、少々緊張する孝。
しかし意外といつも通り(辛辣)な珠璃。
とりあえずはパーティーを楽しもうと、梨子の料理に舌鼓を打ちつつ、流れる穏やかな時間。
貢一郎の持ってきた、8年前の懐かしの品を前に、思い出に耽る一同。
あの頃は良かった、しかし今の方が良い事もある。
流れる時間が止まれば良いのに願う事ができる、この瞬間こそが大事なのだろう。
そんな事を語る孝に、ようやく本題とばかりに珠璃が反抗する。
確かにそうかもしれない……しかし、流れる時の中で失われて行く物があるという
残酷さを自分は許しはしない……と。
ようやく、珠璃と向い合う孝。
この世界が許せない。 永遠を破壊するあんな《道具》は我慢できない。
それなら、力ずくでも俺は《道具》を全て破壊すると宣言する孝に、売られた
喧嘩は買って良いんだよね? と真っ向から相対する珠璃。
今すぐにでも勃発しそうな争いに……轟く梨子ママンの喝。
……とりあえず、今日は楽しくパーティーをする事にしましょうと約束する孝と珠璃。
……だが、グレイスワンダーを使い、あろう事か梨乃と梨未に
《道具》を出現させる珠璃。
孝はマジックベーンを握り締めると、新しく出現した《道具》を破壊せんとつきたて……
途端、砕け散ったのは何とマジックベーンの方だった。
梨乃の願った願い……それは、お姉ちゃんの大事な物が壊されないように。
そして、梨未の願いは、友達の事をもっと教えてくれますように。
呆然とする中、珠璃は束沙に迫るとエリリルを奪い取り、窓の外へと捨て去る。
そして逃げ去る珠璃……だが、その先を塞ぐ貢一郎の巨体。
無事珠璃を確保した後、捨てられたエリリルを探しにでる一同……しかし、
幾ら探してもエリリルは見つからなかった。
エリリル捜索の後、貢一郎がフラキアを取り上げ、孝達は珠璃を問い詰める。
やはり珠璃はフラキアが壊される事がなくなるよう、マジックベーンを破壊するよう仕向けたらしい。
そんな珠璃の事を、一人でここまでたいしたもんだと褒める麗。
しかし、これ以上暴れるようならリンギルを使う、そう麗は宣言する。
だからもうこれ以上他人を巻き込むなと言う麗に、観念する珠璃。
そんな珠璃から、彼に《道具》の事を教え、マジックベーンを壊す方法が無いかと問い、
更にエリリルを持っていった人の名が明かされる……それは、やはり利彦だった。
翌日、ようやく貢一郎の秘密の格納庫……フォートローディオス用の鎖と錠前が届いたので、
フラキア、グレイスワンダー、そして梨子シスターズの出した《道具》を封印する。
そして出かける直前、孝の部屋に慌てた貢一郎が飛び込んでくると、ネットでとある
男の写真を画面に表示する。 その男は強盗の容疑者で現在逃走中……名は佐村と言うらしい。
そして、その男はヴォーパルブレードを盗み、梨子と束沙を怪我させた作業着の男に間違いなかった。
そして、今日の朝一番にこの男が警察に逮捕されたというのだった。
そんな中、響き渡る電話のベル。
貢一郎取りに行くと、電話越しからは見知らぬ声。
しかしその声は、「箱の形をした願いが必要になった。 渡して欲しい」と言う。
その発言に、貢一郎は相手がジョウビレックス……例の偽"麗"だとあたりを付ける。
どうしてグレイスワンダーが必要かと問うと、グレイスワンダーは例の樹に近い《道具》だから……
そして、ジョウビレックスとグレイスワンダーがあれば願いを叶えられる……とジョウビレックスは答える。
グレイスワンダーを渡す訳にはいかないと言うと、それでは今夜奪いに行くと応えるジョウビレックス。
その夜、神社の下の公道で、フラキア以外の《道具》を持ち出しジョウビレックスを待ち構えるカエレンジャー。
八重ねぇがジョウビレックスを誘導し、いざ対決……となるはずが、なかなか姿を
表さないジョウビレックス。 そろそろエレッサールで探してみようかと? と話しているうちに
麗の形で現れたジョウビレックスにあっさりとグレイスワンダーを渡してしまう孝。
グレイスワンダーを手にいれ、真の姿に戻るジョウビレックス。
偽物のグレイスワンダーを出してみるも、一発で見破られてしまう。
更に麗がリンギルを使い箱を奪還しようと試みるが、リンギルすらジョウビレックスには効果が無い。
しょうがなく、残された二つの《道具》を使ってみる事にする孝。
まずは梨未の出したオレンジ色の棒……暁の剣を孝が受け取り、梨未が出した、マジックベーンを
破壊した《道具》……ベルスロンディングを持ってジョウビレックスに突っ込む星良。
しかし何も効果は発生せず、ジョウビレックスに軽くふっ飛ばされる星良。
最後に残った《道具》、暁の剣を構え、孝はジョウビレックスへと突っ込む。
しかしこちらも何の効果も無く、去っていくジョウビレックス。
必死にジョウビレックスにすがりつき、孝は何のためにグレイスワンダーを奪うのか問いかける。
そんな孝の額に、かざされるジョウビレックスの左手……
その瞬間、『何か』を見せられた孝はそのまま意識を失った。
目を覚ますと、そこには超どあっぷの麗の顔が。
ようやく意識を取り戻し、孝は昨夜の事を思い返す。
突然見せられた何か。 倒れたマスター達も皆あれを見せられたのだろうか?
そんな事に考えを巡らせる孝に、唐突にキスしてくる麗。
心配をかけた、と孝も麗を抱きしめ……そんな所に入ってくる貢一郎。
早朝のピンクタイムを切り上げ、昨夜の事を貢一郎から聞き出す孝。
やはりグレイスワンダーは奪われてしまった。
それから、昨日見た何か……「示し」を説明しようとするが、人の言葉では
なかなか説明することも叶わない。
とりあえず、あれは《道具》や、樹……それらの根源的な物だった。
女神から伸びた樹は、世界中に伸びていき……はるか昔、人間が
この世界に生まれる前からそれは続いていた。
そして、そうするとジョウビレックスは今回の樹から出てきた《道具》では
無いのかもしれないと考える孝。
だとしたら、ジョウビレックスが生まれたのは一体いつ頃なのか。
分からない事だらけなので、とりあえず全員集合(貢一郎家にて)し、
今後について話し合うカエレンジャー。
ジョウビレックスの目的が例の「示し」だとすると、放置する訳にはいかない。
しかし、マジックベーンが無い今、対抗する方法が見つからない。
そんな中、唐突に孝の携帯に電話がかかってくる……それも、ジョウビレックスから。
ジョウビレックス曰く、24時間以内に願いは果たされると言う。
そして自分の今居る場所は、もっとも距離が近く、もっとも深き場所だと。
それだけ伝え、切れる電話。
その後、摩樹の雇った捜索人から、どうやらジョウビレックスは地下壕に居る事が判明する。
このまま放置する訳にはいかず、地下壕の中を探索し始めるカエレンジャー。
束沙のプリントアウトした地図を調べてみると、あの樹の下にも地下壕が伸びており、
そこでジョウビレックスは何かをしようとしている。
そんな中、折角だから珠璃も呼ぼうぜ! と半ば無理矢理珠里を呼び出す麗。
一旦神社に戻って装備を整え、地下壕探索をはじめるカエレンジャー。
途中、足音が聞こえたと言い、摩樹……とそれにくっついて貢一郎と珠璃が様子を見に行く。
とりあえずそちらの捜索は任せ、一息つく残りの面々。
折角なので近くを調べてみると、ぼんやりと光る部屋を孝は見つける。
そしてその場所でヴォーパルブレードを見つける星良。
ヴォーパルブレードがここにあるという事は、佐村がここに潜伏していた可能性がある。
ならばここにエチオピアの目も……
と思った最中、元いた道から響く物音。
麗の悲鳴に、急いで元きた道を戻る孝。
……そこで目にしたのは、倒れている束沙とそれに寄り添う梨子、そして道の真中で
呻く麗だった。
そしてその原因となった男……それは、例の作業着の男、佐村だった。
警察に捕まっているはずの佐村が何故ここに……考える暇もなく、リンギルを奪った
佐村へと殴りかかる孝と、ナイフで応戦する佐村。
そして佐村はリンギルを使用する……「持っている《道具》を全てよこせ」と。
所変わって貢一郎達。
何やら響いてくる物音に、孝達に何かあったのではと心配する……が、こちらもそれどころではなかった。
何と、地下壕の中でモリスを発見したのだった。
摩樹の聞いた物音は、モリスがわざと誘いのために鳴らした物音で、貢一郎達は物の見事にそれ釣られたのだ。
人の姿に戻った利彦は、ジョウビレックスが自分の変わりに目的をはたしてくれると言う。
ジョウビレックスが何をするつもりかと問いかける摩樹に、神の願いを叶える、と利彦は答える。
ジョウビレックスは、女神そのものの願いを叶えるというのか。
そして、孝vs佐村。
リンギルを使い、勝ち誇る佐村。 しかし、佐村は勘違いしている。
リンギルは人を従わせる《道具》ではなく、肯定の感情を与える《道具》。
さっきのリンギルの効果により、孝達には《道具》を渡す事への抵抗は無くなったが、
自分から《道具》を渡すような事は無い。
しかし、佐村自身に対抗する手段が無い。 どうすれば……と逡巡する孝。
そこへ。ヴォーパルブレードを手にした星良がそのまま佐村の後頭部をぶん殴る。
その瞬間、孝はリンギルに飛びつくが、ナイフで足を切りつけられる。
しょうがなく一旦リンギルを諦め、さきほどヴォーパルブレードを見つけた発電室の方へと逃げ出す孝と星良。
しかしあっという間に追いつく佐村に、孝は手にした暁の剣を振り下ろす。
そしてその瞬間、回り始める壊れていた発電機。
唐突に動き出した発電機に気を取られた瞬間、束沙がガソリンを佐村の体へとぶち撒ける。
発電機の出す火花を恐れ、近づけない佐村を尻目に発電室奥へと孝達は移動する。
再度、貢一郎達。
自分の目的を邪魔しないで欲しいと言い、猫の姿に戻る利彦。
そんな利彦に、自分の永遠を壊す物は神だろうと許さないと憤る珠璃。
そしてグロンドを使い、利彦の願いを調べ……驚愕する摩樹。
そんな俺達の前で、再度猫に変身をする利彦……しかし、今度は2m以上の。
変身した利彦はあっという間に珠里を吹っ飛ばすと、フラキアを奪い取る。
ひたすら佐村から逃げ続ける孝達。
完全に現在位置を見失ったまま、ひたすら逃げ続け、ようやく安全と思える所で
ようやっと休憩をする一同。
しか、リンギルをこのまま佐村にもたせておく訳にはいかない。
やはりリンギルを取り返さねば……と、団結する孝達に、響く獣の咆哮。
咆哮の方へとひた走る孝は……全力疾走で角を曲がり……そして、ぶつかった。
―いつも、完璧な人間だった。
完璧な人、完璧な兄を演じ続け……いつからか、歯車の音が聞こえるようになった。
歯車の音、それは自分の心臓の鼓動。
そして、そのまま彼は医者となり……ある日、とある患者の少女が死んだ。
自分は何になりたかったのか。
そんな疑問を抱えた少し後、彼は病院から姿を消す。
角ぶつかり合い、ようやく合流する孝と貢一郎達。
しかし、状況は最悪なままだった。
前からは利彦……いや、巨大な猫(スミロドンという古代虎らしい)が。
後ろからはおそらく佐村が追ってきているはず。
ヴォーパルブレードは回収したが、フラキアとリンギルを奪われている。
そして今この瞬間も、ジョウビレックスはグレイスワンダーを使い、
目的を成し遂げようとしている。
そして、貢一郎のマッピングによると、やはりさっき利彦がいた通信室を
通らないと、樹の下にはたどり着けないらしい。
そんな中、星良の持ったヴォーパルブレードから発生する、黒い化物。
居ても無害だが意味も無いので、切ってしまおうとする星良を、止める珠璃。
その後の段取りを打ち合わせ、再度通信室へと入るカエレンジャー。
目の前には巨大なスミロドン―いや利彦。
そんな利彦と言葉を通わせ……兄の夢を守るため、願いを破壊すると宣言し、
利彦へと突っ込んでいく八重。
それに合わせて、ヴォーパルブレードから発生した黒い化物が通廊から雪崩れ込む。
勿論、この化物に害は無い。 しかし、利彦はその事を知らない。
あっという間にスミロドンに蹂躙される化物達。 だが、化物を倒せるのは
ヴォーパルブレードのみ。 何度だってよみがえる。
そんな化物相手にできる、一瞬の、わずかな隙。
そこを狙い、摩樹がグロンドで交渉を持ちかける。
当然、そんな交渉は成立しない、と利彦はその大きな爪を摩樹へと振るう。
そんな利彦から、摩樹をかばうように間に入る八重と、すんでの所で止まる爪。
ようやく見つけた……だから、一緒に帰ろう。
泣きながら笑顔でそう語りかける八重に、人間の生きる意味……八重の
見出した人間の生きる意味を見出した利彦は人の姿へと戻り……
交渉通り、ホルコルレスがはらはらと地面へと舞う。
その時、響き渡るベルの音。
エチオピアの目により、眠らされた貢一郎がどう、と倒れる。
右手にナイフ、左手にリンギルとエチオピアの目を手にし、現れた佐村。
ホルコルレスに狙いを定めた佐村のナイフが、八重ねぇと迫り……
それを、かばった利彦の腹を抉る、佐村のナイフ。
そして、リンギルが鳴る。
じっとしている。 道具を奪われる。 刃に刺される。
リンギルの力で、何一つ抵抗ができないカエレンジャー。
が、その瞬間佐村を落ちていた鉄の塊でぶん殴る麗。
リンギルの力には逆らえないはずなのに、何故、どうして……?
そんな中、麗の後ろから現れたのは、いつの間にかフラキアを身につけた珠璃。
珠璃がフラキアで自分の時間を巻き戻し……リンギルの力から解放され、次に
麗の時間を巻き戻した。 だからこの二人はそもそもリンギルの影響を受けていないのだ。
そして麗はリンギルを取り戻し、利彦をフラキアの力で、刺される前の状態へと戻す。
佐村をロープで縛り上げ、カエレンジャーは今度こそラスボス戦に赴くのだった。
リンギル、エチオピアの目、フラキアを取り戻したカエレンジャー。
残念ながらエリリルは利彦がジョウビレックスに渡してしまったらしく、奪還できなかった。
進むと共に、段々と変化し始める地下壕。
そして、開け離れた鉄扉の先……その部屋は天井がドームのように繰り抜かれ、
部屋中に植物の根が張っており……部屋の中心には、その根が絡まった大きな球が一つ。
恐らく、これが樹の底にあたるのだろう。
そして遂にジョウビレックスと相対する一同。
これから始まる事を、言葉で説明してくれと求める孝に、ジョウビレックスは説明をはじめる。
この願いの樹が現世に現れたのは、前32世紀。
10の願いが与えられ、そのうちの一つを使いその一帯を支配していた王国の書記官が願いを叶えた。
その願いが、「この願いを叶える存在を、人々にしらしめる」という物だった。
その願いから生まれたのが、ジョウビレックス。 本来、発生したその場所から離れては
効果を発しない《道具》だが、その願いの目的ゆえに例外として活動できるジョウビレックス。
しかしその《道具》としての特性ゆえに、休息と活動を繰り返し続けていたらしい。
そして、願いの神の願いを叶える事で、ジョウビレックスの目的を果たせるであろうと
予想し、今回の行動に至ったと言う。
そんな話をしている間に、脈動する根の塊が光り始める。
時は来た。
そして、更に輝きはじめた根から、以前孝やマスターが食らった「何か」が
孝達へと大量に振りかかる。 これを食らっては一溜まりもない。
各々、それぞれの方法で光のもたらす物から気を逸らすカエレンジャー達。
そんな間に、ジョウビレックスは根の塊の中にグレイスワンダーを差し入れようとする。
その瞬間、孝が暁の剣を上に放り投げ、珠璃がフラキアを孝に使用する。
直後、孝の手に戻るグレイスワンダー……と、中に投げた暁の剣。
そして、そのまま孝はジョウビレックスに突撃し、暁の剣で殴りかかる。
全ては昨夜と同じようだが、違う事が一つ。 孝は暁の剣の使い方を知っている。
そう、暁の剣の効果……それは、心ない全てのモノに、心を与える力。
そして心を与えられた事で、目的達成を邪魔され事に怒り、暴れるジョウビレックス。
麗が何事か考え込んでいる間、ジョウビレックスの猛攻に晒され続ける孝。
さっきフラキアで時間を巻き戻された時に、一緒に戻ってきた偽グレイスワンダーを
使い、一瞬の間を稼ぐ孝。 そしてようやくリンギルの使い方を決めた麗が、
ベルを鳴らす。 その内容は
「我思う故に我あり 我が心は我のみのものならば」
心を与えられたジョウビレックスは、既に《道具》の機能によって与えられた
目的に縛られる事がなくなった。
5000年の願いから、解放されたジョウビレックス。
茫然自失とするジョウビレックスに、完全にその場は麗のペースに……
と、思いきや未だ根の塊が動き続けている事に気づく八重ねぇ。
溢れだす『希望』と『配慮』の光。
気付けば、何処とも分からない空間に浮かんでいる一同。
そして、そんな空間の空(?)に輝く二つの月。
ジョウビレックス曰く、希望と配慮が、希望を叶える神の希望が叶えられる事に
興味を示したらしい。
希望と配慮……二柱の女神が、こちらの世界へと近づいてくる。
何故、あの二人の女神は願いを叶えるのか? と問う孝に、それは生理現象のような
物だとジョウビレックスは言う。
そして、願いの《道具》の結果により、希望と配慮の勢力が変化するらしい。
そうして希望と配慮は互いの勢力を競い合っているのだと。
例の二つの月は、希望と配慮が接近する周期に発生する減少らしい。
そして、孝の手の中で光り始めるグレイスワンダー。
あの二柱の女神は、こちらの世界にきて、グレイスワンダーで願いを叶えようとしている。
そんな二柱の女神の会話のような物が、この空間にいる全員にも伝わってくる。
あの二柱の女神は、今まで長らくつかなかった決着を、グレイスワンダーを使って
つけようとしているのだ。
そして、開いていくグレイスワンダーの蓋。
願いは、繋がっている。
一つの願いは他の願いを食いつぶし、食いつぶされた願いがまた新しい願いの元になる。
幸福と不幸は表裏一体。
だから―神様を前に孝は言う。
「俺は、願いは自分の力で叶える主義だ」
と。
そして、遂にこちらの世界へやってこようとする神。
その、ほんの少しにじみ出ただけで圧倒的存在。
このまま全てがこちらに来てしまった場合、それは人類にとって確実に災厄となるだろう。
為す術もなく、しっかりと麗の手を握り締める孝……そこで最後の奇跡が起こる。
それは、ベルスロンディング。
梨乃の願いによって生まれたこの《道具》は、守るための《道具》。
触れる事は、傷つく事。 だから、ベルスロンディングは全ての触れようとする力を
そのまま相手に送り返してしまう。
だからマジックベーンは自らの《道具》を壊すという力で破壊された。
その力の前に、神であろうとも近づく事は出来ない。
しかし、その圧倒的な力は、壊れるはずの無い《道具》……ベルスロンディングすら
じょじょに破壊してゆく。
ベルスロンディングが朽ちる前に、閉じなければいけない。
その場にいた全員の力で、グレイスワンダーの蓋が閉じられていく。
そして遂に砕け散るベルスロンディングと、9本の手によって閉じられるグレイスワンダー。
それと同時に、今まで部屋に広がっていた空間が収縮し、根の塊の中心部へと吸い込まれていく。
そして、根や樹自体がどんどんと神の世界へと吸い込まれ……そこには何も残っていなかった。
その後、ようやく地下壕を脱出するカエレンジャー。
佐村は締めあげたまま警察に通報し、利彦とジョウビレックスを含めた11名で
例の工事現場……樹のあった場所へと赴く一同。
そして、そこには先客……カムロストを持った丹羽章子がいて……更に、利彦の指摘により、
もう一人の《道具》保持者、櫛寧さんがいた。
そして、利彦曰く、自分と櫛寧は例の冒険の参加メンバーの例外では無いという。
なんと、櫛寧と利彦はそれぞれの理由で、そっと子供達の後をつけていて、
その時に二人も例の二つの月を目撃していたのだ。
納得のいった所で、今後の《道具》について話し合う一同。
じゃんけんで順番を決めて、今後の《道具》についての案を出した後、
とりあえず一晩ゆっくり考え、明日また同じ時間集まる事にして、解散する一同。
そしてジョウビレックスを孝の部屋に止める変わりに、孝は麗と外泊する事に。
そしてこの前の続きをするためにと持ってきていた浴衣に着替えた麗と、夜の街を
ぶらぶらと散歩する二人。
そのまま、雑木林の中で再び二人は繋がり合う。
翌日、この二度目の冒険に終止符を打つべく、再度集まる昨夜の面々。
空には何故か、二つの月がまた登っている。
そして投票の末……残ったのは孝とジョウビレックスの案。
ジョウビレックスの案は、全ての《道具》をジョウビレックスが引き受け、
地下壕に自ら共々封印するという物。
孝の案は、ジョウビレックスに《道具》を預けて、人の手が届かないようにしてもらう物。
二つの案は、ジョウビレックスの処遇の違いなので、ジョウビレックスに決めて
貰えばどうかという利彦の提案に、賛同する一同。
結果、ジョウビレックスの出した結論は……
《道具》と共に、自分が地下壕の奥深くへ行く……ただし、入り口は封鎖しないで欲しい。
という物っだった。
そして、もう一つ孝が付け加えた案。
《道具》は封印するのではなく、その処遇をジョウビレックスに預ける事。
もし、今後誰かが《道具》を求めて地下壕にやってきて……ジョウビレックスが
その者を認めた場合、《道具》を渡す事を許すという案に、全員が賛同する。
そして、遂に《道具》を全て回収したジョウビレックス。
実はジョウビレックスを目覚めさせたのが、8年前に資料館で発掘された物を
触った麗だったという衝撃的な事実などを告白しつつ、ジョウビレックスは別れを告げる。
こうして、二度目の冒険が終わる。
一同はそのまま元の居場所へと戻り、今までの生活を続けていく。
そして、俺達はまた、白紙の地図を胸に、新しい冒険を―あの空の向こうを目指すのだった。
P.S その1
そういえば、例の黒い化け物を倒したり、ダンジョンの途中で見かけた巨大なうさぎを
その後星良が発見し、戦いを挑み、今では友達になって一人と一匹で平和を守っているらしい。
P.S その2
引っ込み思案でいじめられっ子の章子を、何故か珠璃が鍛え上げているらしい。
こんな所ですかね。
しかし、良作だった! 各ヒロインのENDを攻略していくうちに、じょじょにほどけていく
物語も良かった。 まぁ八重→麗のあたりから怒涛の展開ではあるけれどw
しかし麗√で謎なのは、束沙と梨子が襲われた日、その後秘密基地に集合した
時に、孝が麗に「隠してる事がないか?」と問いかけ、「そんなのねーって」と答え、
孝はそれが嘘だと分かった……っていう下りがあったと思うけど、あそこで
麗が隠していた事って一体何だったんだろう?
結局これは回収されていない気がする(´・ω・`)
ヴォーパルブレードから生み出された化物を一撃でぶっ倒したニュー化物が
実在する巨大うさぎの化物だったってのはワロタwwww いいのかそんなんでwwww
やーそれにしても、麗やばい。
前回、八重ねぇ√のプレイ日記で、麗には性欲感じねーなーって言ったけど、
麗のHシーンが一々やばい。 何このエロ可愛い生き物。
そしてHシーン以外では相変わらず全く性欲を感じないしなこの生物。
の癖とにかく可愛いわー特に孝に甘えてくる麗はリアルに部屋でうめき声を
上げるレベルで可愛い!
しっかし麗に孝は不釣り合いだろやっぱり。
前も言ったけど孝より絶対貢一郎の方が良い男だろうがぁぁぁぁぁ!
……と、麗√のプレイ日記はこれぐらいにしようと思います。
後は星良√が終わり次第、全体レビューまとめよう(´ω`)
いやー……一夜の冒険をありがとう、麗!
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