2012年9月8日土曜日

この大空に、翼をひろげて 小鳥END











以下はネタバレを含みます。

未プレイの方は要注意。







ころげて小鳥ルート打開ー!
いやぁ、良いゲームでした。
前半の、グライダーでモーニンググローリーを渡ろうとして失敗する
所とか泣き要素無いのに何か泣けてきたわ。
うんちくゲーは上手くはまると気持ち良いですねぇ。

そして小鳥ちゃんのこの可愛さであるぅぅぅ!!!
しかもH重ねるごとにどんどんエロくなってくしこの子!

何かこのゲームは特に大人の介入にイラッとくるゲームでしたね。
描写が上手いのかなぁ。
具体的には

・飛岡のガレージ撤去(その他もろもろもだけど)
・父親の問答無用での実家帰還

あたりは本気でイラッとした。
エロゲにイラッとしてどうする俺。

でもモーニンググローリー自体は、二年目に雲の回廊を無事
渡った時より、一年前の天音ちゃんと飛んだモーニンググローリーの
なりそこない、そしてもうちょっとで届くって所で落ちていった時の
方が興奮したなぁー。
そしてやっぱり夏はエロゲにぴったりな季節! 爽やか!

あぁーグライダー飛びたい、飛んでみたい。(影響受けすぎ)
グライダーは(金銭的に)無理として、何かもうちょっと一つの事に
打ち込んでみたいなぁってのをこのゲームやってて少し感じましたねぇ。
スキーとかボードはシーズン限られちゃうし、やっぱ今なら自転車かなぁ。
情熱傾けれるっていうのはそれだけで素晴らしいし、かっこいいし、楽しい。


さぁ、この調子で天音ちゃんまで行くぞーー!
つ訳でストーリーまとめをいつものように下に書いておきます。

読みたい人はどうぞ。(雰囲気が大事なゲームなので読んでもあまり意味無いが)




5年ぶりに故郷に帰ってきた水瀬碧。
5年前にはなかった、ずらりと並ぶ風車を眺めていると、視界を横切る何か。
それは紙飛行機だった。
方向からして、丘の上から飛んできたようで、碧は丘の上へと行ってみる事に。
そこには車椅子の少女(とアヒル)が居た。
碧と出会っただけ、唐突に泣き出す少女。
少女は車椅子のタイヤがパンクしてしまい、携帯電話も持っていなかったため、
SOSの紙飛行機を飛ばしいたらしく、1時間以上たってようやく
碧が現れたのを見て安心して泣いてしまったらしい。
しょうがなく、碧は少女を抱きかかえて一度草むらに下ろすと、パンクの修理を始めた。
そんな碧がパンクを修理している中で、突然アヒルのハットが空を見て鳴き始める。
その方向を見ると、何かがこちらに飛んできている。
グライダーよ! と声を上げる少女。 グライダーに向けて手を振る二人。
パイロットに通じたかどうか分からないが、その後グライダーは飛び去っていった。

少女をさっきの丘とは対岸にある住宅街まで送り届けた碧。
ここまでで良いです、と言う少女に、家まで送るよと申し出るが、
ここまでで良いですと頑なに言われ、そこで別れる事に。
またな! と声をかけ、碧は今日から自分が住む事になるトビウオ荘へ向かう。
あまりにも名前とギャップが激しいトビウオ荘(ガキの頃肝試しに使っていた)に
散々迷いつつ、ようやく到着した碧。
文句を言っても仕方ないので、早速中に入ってみる……と、そこには何故か
下着姿の女性が。
何事!? と半分パニックになる碧の元に、次々と集まりだす女性達。
調度良い所で、今回この荘で寮母の仕事をする事を斡旋した母親から着信があり、
一旦外に出て母親にこれは何事かと確認する……と、母曰く。
「当たり前じゃない。 そこ女子寮よ?」
……その後、ようやく事情を説明した碧。 住人たちにも何とか了解を取った碧は
一応報告をするために再度母に電話する。
そんな母から、一人足の不自由な子がいるから宜しく……と言われた直後。
パンツを咥えたアヒルと、それを追いかける車椅子の少女が猛烈な勢いで
碧に接近してくる。
……それは、昼間出会った少女だった。
自分が新しい寮母になる事を説明すると、案の定先ほどの住人達のように
戸惑いを見せる少女-羽々音小鳥。
先ほどの下着で出会った女性(時雨佳奈子さんと言う)に、既にそのやり取りは
十分やった後だから~と言われむくれる小鳥。
とりあえず、昼間の事を忘れろ! 特に泣いちゃった所とか!
私これでもくーるびゅーちー(クールビューティーと言いたかった)で通ってるんだから!
とまくし立てる小鳥。 大事な所で思わず噛んでしまった事で、ありったけの
罵詈雑言を吐きながら小鳥は部屋へと猛ダッシュで帰っていった。
そんな彼女に、昼間感じた儚いイメージと淡い恋心がガラガラと崩れていく碧。
しかし、明日からの仕事は何だか楽しくなりそうだと碧は強く感じるのだった。

体を悪くした前管理人の変わりになった碧の、初めての寮母としての仕事。
それは寮生達の朝ごはん作り。(佳奈子さんしか食べてくれなかったが)
そんな初仕事を終え、転校先の恵風学園へと登校する碧。
道中、幼馴染のあげはに会い子供の頃の男っぷりから随分と女の子らしく
変化している事に、碧は戸惑いを隠せない。
昼休みにはもう一人の幼馴染、マー坊と出会い、感動の再開(?)をする二人。
幼馴染との再開に喜ぶ碧だが、そういえば小鳥もこの学園にいる事を思い出し、
車椅子の子を知らないかとあげはに尋ねる。
すると、途端に微妙な空気になるあげはと周りの生徒達。
あげは曰く、最近小鳥は学校に来ていないらしい。
思わせぶりなあげは達の態度がきになるが、突っ込む訳にもいかず昼休みが終わる。
放課後、碧は部活の見学をするために校内をぶらつく。
校庭で運動部を見ていると、自分の右足の事を考え、もやもやとする碧。
校庭を見ているのも嫌になってきたので、校舎裏へと足を伸ばしてみると、そこには
何やらガレージみたいな建物があった。
その中に入ってみると、何やらものすごい集中力で製図をしている女生徒が。
その大人びた、美しい横顔に一瞬ドキッとする碧だが、ようやく碧に気付いたその
女生徒は盛大に腹の音を鳴らすと、空腹に倒れてしまう。
しょうがなく持っていたメロンパンを食べさせてあげると、碧はガレージを後にするのだった。
見学も済んだので帰ろうとした碧は、一緒に帰るために待っていたあげはと二人並んで下校する。
トビウオ荘に帰る途中、コンビニから出てきた小鳥を発見する碧。
学校をサボっていた小鳥の登場に、折角なので後ろからつけていくと、食堂で
高級アイス(しかもリットル買い)を貪り食い始める小鳥。
そしてやおらノートを取り出すと、「やっておきたいことリスト」の中から
アイスを思う存分食べるの項目に済をつけていた。
あまりにくだらない行動に、隠れて見ているのも馬鹿らしく、何をやっているんだ? と碧は
声をかける。 思い切りびっくりした小鳥に、何で今日は学校に来なかったのか。
この前みたいな事もあるのに、一人で誰にも行き先を告げつに何処かへ行くのは危ないんじゃないのかと
諭す碧に、小鳥は半べそをかきながら部屋を出ていく。
その時、ノートから何かがこぼれ落ちるが、小鳥は気付かずに去っていく。
それは、なんと退学届けだった。
その晩、晩御飯の後(佳奈子さん以外みんな残した事にショックを受けつつ)、食堂に何かを
探しにきた小鳥。 紙を見なかった? と碧に問う小鳥に、何も見なかったと咄嗟に碧は嘘をついてしまうのだった。

翌朝、寮に(碧ではなく)小鳥を迎えにきたあげは。
そんな彼女に、ツンツンしつつも学校に行くと言う小鳥。(一緒に登校はしなかったが)
あげはに朝食を食べさせ(味付けや量にツッコミを受けつつ)、一緒に登校する。
そんな中、昨日ガレージで出会った美人の先輩に、碧は偶然出会う。
あげは曰く彼女は有名人の超・留年生で、望月天音というらしい。
頭は凄い良いのだが、計画的に本来許される年数以上留年しているらしい。
登校し、教室で授業が始まるのを待っていると、ギリギリで入室してくる小鳥。
昼休み、小鳥が早退しようとしているのではと疑い、速攻で教室を出ていく
小鳥を追っかける碧。 エレベーターで逃げられるも、出口で先回りをしていると、
唐突に背後から襲い来る衝撃。
後ろを見てみると、そこには重たいダンボールを持った天音さんがいた。
予想以上に重たかったダンボールに、碧は荷物を運ぶ事を申し出る。
行き先は前日のガレージ。 そして、何故かそこにいる小鳥。
相変わらず何も食べていなかった天音さんに朝の残りを詰めたナポリタンを
あげた上で、碧と小鳥の二人は天音さんから、紙飛行機を作りながら、
飛行機についてのレクチャーを受ける。
丘の上でゆっくりと飛んでいたグライダーに思いを馳せる二人。
ただ、グライダーはあの後主翼の耐久度が低かったため、主翼が折れて
今は飛べなくなっているらしい。
とあるパーツが手に入らなくて困っているという天音に、知り合いに
頼めば何とかなるかも、と部品の入手を頼まれる碧。
盛り上がってきた所で昼休みが終わり、碧は嫌がる小鳥を無視して、
車椅子を押して教室に戻るのだった。
寮に戻ると、"あんちゃん"こと、五十嵐達也が碧の事を待っていた。
久しぶりに帰ってきた碧を、わしわしと嬉しそうに受け入れる、
もう足は大丈夫なのかと碧を気にかけるあんちゃん。
そんな所で、後ろから帰宅していた小鳥に気付いた二人。
碧はあんちゃんに例の部品を頼んで、あんちゃんと別れる。
碧が部屋に戻ると、何故か一緒に部屋に入ってくる小鳥。
どうやら例の退学届をあさりにきたらしいが、碧は素知らぬふりで
知らぬ存ぜぬを貫くのだった。

相変わらず佳奈子さん以外に朝ごはんを完食してもらえず、凹みながら
登校する碧に、偶然出会ったマー坊が絡んでくる。
マー坊と一緒に登校しながら、自転車はもうやらないのか、前の大会で
良い所までいったの、あげはが応援してがっていた等の話を聞く。
途中であげはも合流し、三人で登校する事に。
昼休み、朝の残り(カレー)を弁当にした碧は小鳥とガレージへ行く事に。
意外にも天音不在のガレージで、お昼ごはんにする二人。
グライダーを見ながら、自転車に乗ってる時は邪魔物だった風に乗って
飛ぶ、この乗り物に興味を示す碧と、そういえば何でグライダーについて
知ってたのと問われ、適当にお茶を濁す小鳥。
結局天音さんは現れず、昼休みが終わり、教室に帰ろうとする所で
小鳥は中身の無い写真立てを見つけ、不思議がっていた。

土曜日。 休みを利用して屋根の雨漏りを修理した後、寝過ぎの小鳥を
お越し、買い物に付き合ってくれと頼むと、碧は小鳥とスーパーへ。
途中であげはと合流し(その件についてぶすったれる小鳥は置いといて)、
スーパーで必要な物を買い込んでいく三人。
お会計後、そういえば豚肉買うの忘れていた! と一人精肉売り場へと
戻ると、そこで高級食材を無駄に買い込む少女と碧は出会う。
謎の少女と別れ、小鳥達と合流し、寮に戻る三人。
小鳥に料理を(半ば無理やり)手伝って貰った後、あげはを交え、
寮生を全員集めて晩御飯を食べて貰う。
今まで碧が作ってきた料理と違い、非常に高評価を得るあげはレシピ。
今後はこういう料理を作っていかねば、と思いつつ、思い切って
今の仕事量だと学生の時分には多すぎるので、みんなにも分担して貰いたいと
皆にお願いする。
皆の快諾を得た所で、今まで小鳥だけ分担が無かったので、皆と内容は違う物に
なるが小鳥にも仕事を分担してもらうように話をつける碧。
その後小鳥は部屋で一人、ハットを相手に今日料理をした事を自慢しながら、
今日は楽しかったなぁと思い出に浸るのだった。

朝、自転車事故の夢を見ながら飛び起きた碧。
気づけば時刻はもうすぐ昼という所になっていたが、夢見の悪さで
どうもベッドから出る気がおきない。
そんな所、唐突にどんどんと響くノックの音。 来客と言われ
玄関まで行ってみると、そこにはあんちゃんの姿が。
女子寮の中に入れる訳にもいかず、あんちゃんに昼飯を奢ってもらう事に。
ご飯ついでに風ヶ浦のショッピングモールの上の方を案内してもらっていると、
丁度店の手伝いが終わったあげはに遭遇する二人。 ついでにあげはの妹、
ほたるの二人と合流し、4人でマー坊の実家、ラーメン屋(元中華料理屋)の太陽軒
でお昼を済ませる。
そこであんちゃんから例のグライダーの部品を受け取り、あんちゃんと別れ、あげはの
実家のスポーツ店で軽くおやつをごちそうになった碧。
何だかまだ帰りたくない気分だった碧は、昔土手だった……今は舗装された遊歩道に
なっている道を一人で歩く。
そこで、スーパーで出会った、高級食材を馬鹿買いしていた少女に出会う碧。
しかしあの日あった子とはだいぶ違う雰囲気に、きょとんとしているうちに、
彼女は何処かへ行ってしまった。
ポケットに入れたグライダーの部品を握りながら、碧は空を見上げ、ショッピングモールで
あんちゃんに言われた「何か新しい事、見つかるといいな」という言葉を考えていた。
寮へ戻ると、そこには何故か猫を挟み撃ちしている小鳥とハット。
当然そんな挟み撃ちが上手くいく訳もなく、逃げていく猫。
小鳥曰く、猫を捕まえて撫でるつもりだったらしい。
そして、帰ってくるのが遅い! と小鳥に説教をされる碧。
どうやら料理を手伝う件で、ずっと待っていたらしい。
そんな彼女と厨房に向かいながら、気づけばもやもやした気分が晴れている碧。
小鳥と一緒にいる事に、不思議と落ち着きを感じる事を自覚するのだった。

ガレージで例の部品を天音さんに渡し、強烈な感謝の抱擁を受ける碧。
小鳥とあげはのジト目を受けながら、なんとか天音さんを引き剥がすと、
天音さんは早速グライダーに部品をつけようと何やら弄り始める。
そんな天音さんの「これでイスカ言ってた空へ行ける」という
言葉に、一瞬ハッとした表情浮かべる小鳥。
と、そんな所で、突然失礼します。 とガレージに入ってきた女性が一人。
あげは曰く、生徒会副会長様らしい。
副会長曰く、ソアリング部は正式な部と認められておらず、後部員を3人
集めないと廃部処分になってしまうらしい。
しょげる天音さんに、元々今日はそのつもりで来たと、入部の意思を示す碧。
続いて軽くあげはも入部すると言い始める。 残る部員は後一人だが、
意思表示のタイミングを見失ってしまったのか、意地でも入らないと拒否する小鳥。
しょうがなく、碧と小鳥は二人でもう一人の部員を探すが、なかなか見つからない。
帰宅後、再度小鳥に入部しないかと聞いてみると、入っても迷惑かけちゃう
だけだから……と答える小鳥。
そんな小鳥に、退学するつもりなのかを問う碧。 一瞬の後、やっぱり退学届
拾ったのあなたじゃない! 死ね! と罵られる碧だった。

2日後、予想以上にうまくいかない部員探し。
副会長―朱莉さんに幽霊部員は認めないですからね、と釘をさされる二人。
放課後ガレージに行くと、申し訳なさそうに、すまないと謝る天音さん。
そういえば、天音先輩はグライダーで何をするのが目的なんですか? と
あげは達が問いかけると、またも「イスカの言っていた空に行ける」と
いつぞや小鳥が見つけた中身の無い写真立てを見ながら言う天音さん。
その雰囲気に、碧はそれ以上詳しく話を聞く事が出来なかった。
帰宅後、食堂で皿を洗っていると、唐突に碧を引っ張りだす佳奈子さん。
佳奈子さん曰く、小鳥が風呂にはいるといって聞かないらしい。
小鳥は普段は車椅子専用スペースを使ってシャワーだけで済ませており、
姉がきた時だけ、姉の介助で風呂に入っていたらしいが、最近姉が
こないせいで我慢の限界になっていたらしい。
そんな小鳥を碧におしつけ、さっさと消えていく佳奈子さん。
当然一緒に入る訳にもいかず、風呂の外で待機していると……予想通り
風呂の中から響く水音。 躊躇っている訳にもいかず、風呂の中に
入り小鳥を介抱する碧。
あっぷあっぷと溺れていた小鳥も必死に碧にしがみつくが、ある程度落ち着いた
所で二人してとんでもない状況になっている事に気づく。
急いでその場を離れようとする碧だが、小鳥はさらに碧に強くしがみつくと、
行かないでくれと懇願する。
水音に気付いた佳奈子さんがようやく風呂場にきた所で、碧は佳奈子さんと
交代する事に。
その後、食堂に申し訳なさそうに小鳥が謝りにくると、そのまま部屋に戻っていった。

翌日。 学校をサボろうとした小鳥を捕まえると、例のやり残しノートの内容を
消化するために出かけると言う。 丁度小鳥を迎えにきたあげはと、碧は三人で
学校をサボってやり残しノートを一個づつ潰していく事にする。
猫を撫でまくり、デカい犬と戯れ……
お昼の時間、丘にきてみなでご飯を食べる事に。
そこで碧達は、やり残しノートの一番上に書いてある「雲の回廊を渡りたい」というのが
一体何なのかを小鳥に尋ねる。
しかし小鳥曰く、それは自分が書いたものじゃ無いらしい。
このノートはそもそも寮に隠してあったノートらしく、それを小鳥はそのまま
拝借して、自分のやり残しを書き連ねていったのだというのだった。
何でそんな事を? と疑問に思う二人だが、お茶を濁す小鳥。
その後、夕方までかけて一番上のやり残し以外をすべて消化した一同。
別れ際、ソアリング部、入ろうよ! と再度小鳥を勧誘するあげは。
……だが、相変わらずつっけんどんな態度を取る小鳥に、二人は喧嘩別れしてしまう。
その後寮に戻るも、まだ部屋に帰っていない小鳥に、碧は夕食を佳奈子さんに任せ
一人小鳥を探しに行く。
居るとしたらここだろうとあたりをつけ、湖にいくと、そこには予想通り小鳥の姿が。
楽しかった今日が終わってしまうから、帰りたくないと言う小鳥。
そこで小鳥は碧に、自分の足が動かなくなった経緯を語り始める。
2年前事故で動かなくなり、前の学校ではまともに移動もできず、次々と離れていく
友達。 ある日先生が、羽々音さんは可哀想だから仲良くしてあげなさい、と
言われ、悔しくて涙した事。 だからバリアフリーの恵風学園に転校してきたが、
やっぱり他の子達と溝があるんだと。
そんな小鳥に、碧は未だ誰にも話していなかった自分の身の上話を始めた。
自転車が好きで、大会で3位までいった事。 そこで調子に乗りすぎたのか、2年の
春に落車に巻き込まれ、大怪我して選手生命が終わってしまった事。
それでこの街に引っ越してきた事。
自分はこの街に引っ越してきて、環境に恵まれ、これからのやりたい事も見つけられた。
しかし小鳥が退学して、実家に戻ったとして、"それから"何かあるのか?
俺たちといっしょに、グライダーを飛ばさないか? と提案する碧だが、
じわりと涙を浮かべた小鳥は、もうコレ以上まわりに迷惑をかけたくない、
退学届けを返して。 と碧に返答する。
寮に戻り、隠していた退学届けを引っ張りだす碧。
しかし小鳥にそれを渡すすんでの所で、やはり納得がいかなくなった碧は、それを
持って食堂まで逃げこみ、退学届けを隠す。
もう少しだけでいいから、チャンスをくれ! と頼み、意地でも退学届けを
返さない碧に、小鳥はまたも罵詈雑言を吐きかけながら部屋へと消えていくのだった。

翌日、職員室で学校をサボった件を思い切り怒られる二人。
放課後ガレージに集まり、副会長・朱莉さんと対峙する碧達。
部員が揃わず、あわや廃部……かと思われた所で、唐突に現れた小鳥が、
一枚の写真を天音さんに見せる。
それは、空から撮ったとても綺麗な雲の写真。
まるで雲で廊下が出来ているようなその写真を見せ、ここに本当にグライダーで
行けるの? と天音さんに聞く小鳥。
そんな小鳥に、あぁ、行けるさと答える天音。
そんな彼女の返答に、小鳥はこんな自分でも良いなら、入部したいと意思表示する。
しかし何処でこの写真を? と天音さんが聞くと、どうやら例のノート(やりたい事リスト)
に挟まれていたらしい。
度々天音さんの口から出た、イスカという人はどうやらトビウオ荘の住人だったらしく、
そのノートを小鳥が見つけ、小鳥はグライダーに興味を持ったらしい。
小鳥がイスカのノートを天音さんに渡すと、天音さんはそれを何度も何度も、表情を
コロコロと変えながら繰り返し読み続ける。 その様に碧達は一足先にガレージをお暇する事に。
帰り際、ロボット部の方に顔をだすといって別れるあげはだが、別れる直前に
小鳥に昨日の事について謝罪する。
素直になれず憎まれ口を叩く小鳥にチョップをしながら、仲直りする二人。
帰り道、とりあえず今は退学届けを預かっていてくれと碧は小鳥に頼まれる。
ようやくちゃんと友達になれた二人は、絶対に雲の回廊を飛ぶぞ! と
胸を高鳴らせるのだった。

翌日、高いテンションのまま部室……ガレージへとダッシュする小鳥と碧。
しかしいざ正式に入部してみるも、今までずっと一人だったために
皆で何をすればいいのかわからない天音先輩。
とりあえずグライダーを飛ばすのに今何が足りないのか? という事を
確認すると、まず俺が主翼の修理が必要という事がわかる。
主翼が折れた原因が天音先輩の作り方が悪かったという事があげはにより判明し、
凹む先輩。 しかしそれより何より、パイロットが足りてないという
驚愕の事実が分かる。
(天音先輩は激しく不器用な上、高所恐怖症だった)
小鳥はやりたい物の足が動かないので無理、あげはは作る方が興味があるらしく、
結果碧がパイロットになる事が決定した。
部活が終わり、トビウオ荘に二人で戻ると、そこには小鳥のお姉さんのひばりが
訪れていた。 退学の件を非常に気にするひばりに、ソアリング部も始めた事だし
もう大丈夫だと思うと説明する碧だが、とたん、眉を顰めるひばり。
そんなひばりに、小鳥は飛ぶ事は無いから大丈夫と必死に言い訳する。
その必死さにちょっと違和感をかんじつつ、ひばりさんの美味しい手料理やおみやげを
振舞われ、楽しい夜は過ぎていった。

週明け、ひばりさんを見送ったのち、登校する小鳥と碧。
授業もそこそこに、終わった途端にガレージへと駆けつける碧。
そこで、天音先輩からグライダーの操縦についてレクチャーを受ける碧。
そしてフライトシミュレーター(天音先輩作成)で碧は訓練を繰り返す。
部活も終わり、家路へとつく三人。
あげはの帰り道との分かれ道で、碧はちょっとアイスを食べにいかないか? と
二人を誘う。 コンビニでアイスを食べながら親睦を深める三人。
再度あげはと別れた後、碧は小鳥の車椅子を押しながら寮へと戻っていくのだった。

ガレージへ来てみると、大量のダンボール。
どうやら以前発注した主翼用の材料が届いたらしい。
また天音先輩にまかせて折れても大変なので、主翼制作はあげはに一任される事に。
ついでに小鳥もその手伝いをするという事で、主翼制作チームが出来上がる。
(そして手先の不器用さに凹む天音先輩)
まずはとあげはが小鳥にFRPの制作方法をレクチャーしている横で、天音先輩に
グライダーの操作をシミュレータを使いながら教わる碧。
そんな中、正式に活動を開始したソアリング部の様子を見に、朱莉がガレージへ
やってくる。
FRPについてなど、あげはと小鳥に適切なアドバイスをしながら、そういえば
副部長を決めて下さいと通達する朱莉。
やたらと碧の事をじろじろと見てくる朱莉を不審に思いつつも、こうして
ソアリング部は活動を開始したのだった。

ようやく始動したソアリング部は、それぞれにやる事が分担された事で、
良い雰囲気で回っていた。
そのおかげか、小鳥も少しクラスに馴染み始め、生活面でも良い影響を出し始めていた。
しかし、そんな中唐突に問題が発生する。
あげはが掛け持ちしているロボット部で、本来夏の大会に出場するはずだった
先輩チームのロボットに重大な問題が発生し、あげは達のチームにお鉢が回ってきたのだ。
そのせいで、ソアリング部にはしばらく顔を出せなくなります! といって
ロボット部へと急ぐあげは。
試験が始まり、あげはもロボット部に専念しなくてはならなくなった為、微妙な空気が
漂うソアリング部のガレージ。
しかも、あげははロボット部の中で、顧問から掛け持ちは許さない、どっちかに
専念しろと言われたらしい。
更に追い打ちをかけるように発覚する新事実、天音先輩はこの夏でソアリング部を辞め、
次の春には卒業するという約束を学校側や父としているらしい。
この夏を逃せば、もう天音先輩は飛ぶ事が出来ない。 イスカの言っていた空に行けない……
その日の夜、あげはを探し、ソアリング部に残ってくれと頼み込む碧。
そんな碧に、唐突に何で自転車をやめたのかをあげはは問い詰める。
怪我で走れなくなった事をようやく打ち明ける碧だが、親友には話せないのに
小鳥には話すんだ~といじられる碧だった。
試験最終日、小鳥はあげはを呼び出し、あげはが残ってくれるなら自分は辞めても
構わないから、頼むから残ってくれと嘆願する。
何やら勘違いしている小鳥をなだめ、あげはは一同をガレージに集め、とある提案を始める。
自分はこれから毎日ギリギリまでロボット部に顔を出さないといけないため、ソアリング部に
時間が割けない。 だから、合宿をしましょう! と。
合宿届けを出せば、夜遅くまでガレージで作業ができるため、何とか間に合うかもしれない。
その提案に、色めき立つ一同。
ついでに副部長を決めよう! という事になり、小鳥が全員から推薦される。
こうして、俺達の夏休みが始まる。

帰省する寮生達を送り出しつつ、本格的に合宿を開始するソアリング部。
そんなガレージへ唐突に顔を出すあんちゃんに、嬉しそうに迎える天音先輩。
天音先輩とあんちゃんは同期で、なんとあんちゃんは当時ソアリング部だったらしい。
何故それを教えてくれなかったのか疑問に感じつつ、本職の工場勤務であるあんちゃんに
色々教えてもらいながら作業を進める小鳥達。
さぁ帰るかという所で、なんと天音先輩が殆ど家に帰っていない事をを知る一同。
強制的に天音先輩をトビウオ荘に収容する事に。
そのついでとばかりに、あげはも小鳥の部屋に泊まりこむ事になり、トビウオ荘は
突然合宿場となってしまった。
そしてロボットコンクールでおしくも敗退したあげはは、そのままロボット部を
やめてソアリング部に集中する事に。
こうして徐々にテストフライトは目前に迫ってくるのだった。

滑走路の雑草抜きなどをしつつ、遂に迎えたフライト当日。
あんちゃんに運ぶのを手伝ってもらい、自分達の手で作った滑走路へ。
天音先輩と碧がコックピットに入り、小鳥がウインチの操作、あげはがチェックと
主翼を持って走る係。
やたら緊張する天音先輩に気合注入し、いざフライト。
巻き上げられるウインチ、突然感じる浮遊感。
遂に離陸するグライダーに、興奮する碧。
ちょっとピーキーすぎるエルロンは天音先輩には難しいようで、碧がグライダーの
操縦をする事に。
そのまま風車の丘まで行き、元の滑走路へ戻り、無事着陸するグライダー。
そこから何度かテストを繰り返した所で、小鳥が私も乗りたい! と言い始める。
天音先輩1人でも大丈夫だろうという事で、いざ離陸……! となった瞬間、
唐突に壊れるウインチ。
結局小鳥は飛ぶ事ができずに、その日のフライトテストは終了となってしまった。

結局ウインチの修理は1週間以上かかるという事で、急にする事がなくなったソアリング部。
折角だから泳ごうー! という事になり、水着を買ってから碧達の秘密の場所、
湖の畔で泳ぐ事になった一同。
一通り遊んだ後、トビウオ荘に戻るとそこには小鳥の姉、ひばりの姿が。
小鳥を心配してきたらしいが、友達と一緒に遊んでいた小鳥に安心したようで、
おみやげの肉を大量に置いていき、帰っていくひばり姉。
その後、みなで焼肉をしていると、テレビに映る発明家……そして、天音先輩の父親。
それを見て、天音先輩が卒業してしまう事を思い知らされ、食卓は
一気に寂しい空気になってしまった。

ウインチが直るまで、ガレージでできる事を、という事でモーニンググローリーに
ついて調べたり、シミュレータ用のコックピットを作ったりしていた小鳥達。
そんな所へ突然やってきた飛岡(ロボット部顧問)。 いつも通り嫌味を
いって帰る飛岡だが、その中で「もう事故は起こすなよ」と気になる事を言って
消えていく。
天音先輩に聞こうにも、どうやら触れられたくない過去らしく、はっきりとした
答えをもらえずにその日は終わる。
翌日、イスカの日誌を元に、ヒソヒソと天音先輩とイスカの過去について
話を巡らせる小鳥・碧・あげは。
そんな三人のひそひそ話を思い切り近くで聞かれてしまい、とっさの嘘で
送別会を開く事になった一同。
ある日、天音先輩が買い物に出るというので碧がそれに付き添い時間を引き伸ばし、
小鳥とあげは達が送別会の準備をするという流れになった。
天音先輩の寮への帰宅を伸ばすために、風車の丘まで足を伸ばした碧は、勢いで
イスカは何処に行ったのか? と天音先輩にたずねてしまう。
しかし彼女は分からない、といい寂しそうな笑顔を浮かべるだけだった。
夕方頃になり、寮に帰ってきた二人……を歓迎する、大きなクラッカー音。
いつもの4人に、色々パーティーの準備を手伝ってくれたひばり姉、あんちゃん、
マー坊、ほたるを加え、豪勢な料理を食べながら始まるパーティー。
食事の後は花火・かき氷とまさに夏! といった感じで送別会は進む。
そんな中、碧(と小鳥・あげは)は当時ソアリング部だったあんちゃんにも
イスカは何処に行ったのかを聞いてみる。
しかし、あんちゃんにもそれは分からなかった。
当時、あんちゃんや天音先輩が風が浦を離れていた時に事故は起こったらしい。
しかし学校はその事件を隠蔽し、結局イスカがどうなったかは分からずに
その事件は幕を閉じてしまった。
それ以来、天音先輩は人を寄せ付けなくなる、1人でガレージにこもり
グライダーを飛ばすために孤軍奮闘していたのだった。
そんな彼女を助けてやれなかったあんちゃんは、天音と仲良くなってくれて
ありがとうと碧達に感謝する。
そんな中で突然鳴り始めるあんちゃんの携帯……遂にウインチの修理が終わったのだった。
明日からテストフライトが出来る……!
と、送別会は何処へやら一気にテンションを上げるソアリング部一同だった。

ウインチが到着してから、テストフライトを繰り返すソアリング部。
小鳥が持っていた英語の文献を、ひばり姉に翻訳してもらった結果、
モーニンググローリーが起きそうな前兆がある程度判明した。
また、当番制で夜明け前にモーニンググローリーがきそうかどうか早起きして
確認をする事にした一同。
ある日、朝方目を覚ましてしまった碧は庭にでると、その日当番だった小鳥と
話し始める。
当時、友達が居なかった小鳥は航空日誌の中のイスカを勝手に友達だと思っていた。
いつかここを離れなければいけないと書いてあった日記を見て、他人とは思えなかったらしい。
そんなイスカに導かれてか、ソアリング部に入部した小鳥。
今までと違い、楽しくてしょうがなく、終わって欲しくない夏休み。
二人は諦めずにモーニンググローリーを渡ろうと決意する。
そしてある日の夕方、遂にモーニンググローリーの前兆が発生する。
緊張する一同は、全員で夜明け前から準備を始める。
そして夜が明けようとする頃……細いながらも発生したモーニンググローリー。
準備万端、離陸し、サーマルを上手く捕まえながら、遂にモーニンググローリーの
上へと到達する天音先輩と碧。
モーニンググローリーを写真に抑え、さぁ雲の回廊を渡ろう……
その瞬間、突然墜落し始めるグライダー。
何とか体制を立て直す物の、湖すれすれまで落ちてしまった二人。
どうやら下降気流に乗ってしまったようだった。
碧はもう一度さっきのサーマルに乗って雲の回廊を渡ろうとするが、既に
夜が明け登りはじめた太陽の前に、モーニンググローリーはかすれて消えていってしまう。
すんでのところで、二人は雲の回廊を渡る事に失敗してしまった。
翌日、荷物をまとめソアリング部から去っていく天音先輩。
俺たちだけでもソアリング部を続けていこう……!
気持ちを新たに固めた三人が新学期、学校に登校して見た物は……
取り壊され始めていたガレージだった。
何故!? と混乱する所へ、ソアリング部は廃部の約束だろうと言いすてる飛岡。
怒りに震える碧達だが、既にガレージは手遅れな状態だった。
しかし碧はそんな取り壊し現場に入ると、一つだけ物を拾ってくる。
それは、天音先輩が設計しつづけ、ついに先日完成した新しいグライダーの
設計図だった。
俺たちだけでも、絶対に雲の回廊を渡るんだ……!
再度碧達は志を新たにし、決意を固めるのだった。

ソアリング部が廃部になってから一年。 同好会という形で残っていたソアリング部は
天音先輩が居なくなり、部長になるはずの小鳥は会長となった。
しかし飛岡に見張られている校内でソアリング部が活動できる訳もなく……
その間、碧はオーナーが回復しても寮母の仕事を続け、そのバイト代を活動費にあてていた。
小鳥とあげははあんちゃんの工場で働かせてもらい、給料の代わりにグライダーの
材料を貰う事になっていた。
そして時間がある時に碧は滑空場に通い詰め、ついにパイロット免許を習得する。
これで1人でも飛ぶ事が出来る……!
更に今年の気象状況は、モーニンググローリーが発生した年と似ている状況らしい。
今度こそ、絶対に雲の回廊を渡るんだ! という思いを胸に秘め、碧達は
活動を続けていた。

風ヶ浦に台風が迫り、午後から休校になったある日。
碧達は副会長から生徒会長になった朱莉さんに呼び止められる。
生徒会にバレるわけにはいかない一件を抱えていた碧達は、とりあえず
ダッシュでその場を逃げ出し、トビウオ荘へと戻る。
トビウオ荘へ戻った三人は、寮生達と協力しつつ、台風に備えて
寮の補修を始める。 そんな中、碧の携帯に母からの着信が。
母曰く、明日から寮生が二人増えるからよろしく、二人部屋が
あったでしょ? との事。
しかし、実はその部屋には学校から盗み出したグライダー(ガレージが取り壊されてから
グライダーはずっと学校側が保管していたが、ある日博物館へ寄贈するという話が
出てきてしまい、しょうがなく碧達が盗み出した)が保管してあった。
一時的に何処かに隠さないと……と補修作業を進めながら悩む碧。
しかしそんなトビウオ荘にやってくる双子の美少女、風戸亜沙と風戸依瑠。
一日でも早く家を出たくて、今日のうちにやってきてしまったらしい。
この双子の美少女姉妹、入学時にあの天音先輩を越える天才かもしれないともてはやされ、
しかも恵風学園の理事長の孫らしい。
そしてそんな二人にグライダーを見られてしまう碧。
とりあえずこの事は内密に……! と拝み倒す碧だが、何やら亜沙はグライダーに
ご執心なご様子。
この子たちを家に返してしまったら、グライダーの事がバレてしまう!
と焦った碧は、暖かく二人を迎える事に。
とりあえずグライダーの部屋は使えないので、自分の部屋を双子に使ってもらう事に。
こうしてトビウオ荘に新しい仲間がまた増えたのだった。

翌日、先手を打つべく、朱莉さんの所へソアリング部の活動を認めてくれるよう
直談判しに行く小鳥達。
しかし部員が足りない、顧問が居ない等の理由でやはり部の発足は認められなかった。
朱莉さんも昨年の飛岡の正当な理由のないソアリング部の廃部処置に怒りを
感じているようだったが、規則を満たしていない以上、無理な物は無理だった。
さらに追加で、盗まれたグライダーについて勘ぐられる一同。
その場は知らぬ存ぜぬで貫き通したが、朱莉さんにはバレバレのようだった。
とりあえず、部員の問題を何とかしなければと帰り道で話し合う碧。
しかし、部員を入れたくない! と小鳥が言い始める。
天音先輩やイスカ、そしてあの頃の自分達の苦労や感動を知らない人を
部に入れるのに躊躇いがある……その気持は碧にも理解できた。
しかし、とりあえず亜沙と依瑠の部屋のためにも、グライダーをどけなければいけない。
結局置き場所が見つからず、庭にグライダーを引っ張りだそうとしていた所、
唐突に亜沙が置き場所に心当たりがあると言う。
その場所に連れて行ってもらうと、それは風車のある丘だった。
丘に昔からあった建物に入ると、そこは何かの研究所のような所だった。
姉妹いわく、おじいちゃん(理事長)が昔から趣味で使っていたらしい。
そして更にその奥にあったのは、ガレージ……いや、ドッグと言った方が良いほどの
広いスペース。 これも祖父が昔趣味で飛行機を作っていたスペースらしい。
こんな場所を本当に使って良いのかと碧が確認すると、亜沙は代わりに私を
ソアリング部に入れて下さい! と言う。
昔、碧や天音先輩がグライダーで飛んでいるのを見てから、自分も
飛びたかったという亜沙を、小鳥は受け入れる。
こうして新しい部員と新しい場所をソアリング部は獲得した。

新しい場所を獲得し、早速グライダーを移し作業を始める一同。
昔あげはが小鳥に教えていたように、亜沙へFRPの塗り方を教える小鳥。
それを横目に、壊れたグライダーの修復を始める碧とあげは。
修復自体はすぐに終わり、遂に天音先輩が設計したグライダーへと
変更を加える段階に到達する。
それと同時に、滑走路の草むしりをするソアリング部面々。
小鳥と碧は土地の所有者に挨拶しに行き、再度許可を貰いに行く事に。
……が、飛岡がソアリング同好会は部活じゃないので、何か
あったら困る、土地を貸さないでくれと話をしていたせいで、
滑走路を借りられなくなってしまった碧達。
一時意気消沈する一同だが、なら一刻もはやく部へ復帰しなければと
決意を新たに固めるのだった。

ある日、部活が休みでする事が無かった碧は小鳥と秘密基地へ行く事に。
二人で道具の整備や掃除等を行なっていると、小鳥が弱気モードに入り
始める。 そんな小鳥を軽く抱きしめ、頭を撫でてやりながら慰める碧。
碧の前でしか泣かない小鳥を慰めるのが最近のお約束になってきていた。
碧の慰めで復活した小鳥を置いて、先にトビウオ荘に戻ると、あんちゃん
から連絡が入っていた。 何やら天音先輩がこっちにきているらしい。
トビウオ荘にも顔を出すと言っていたらしいが、先輩がきた様子は無い。
意気消沈し、ぶらぶらと歩きまわっていた碧は、滑走路の所で
何やらウインチをいじっている人を見かける。
ダレかと思いきや、天音先輩だった。
とりあえず、小鳥とあげはも会いたがっていたので、再度あんちゃんに
会いにくる三日後にちゃんとまた会いに来ると約束する天音先輩。
三日後、久しぶりに天音先輩に会えて喜ぶあげはと小鳥。
早速今の活動拠点である秘密基地を見せる一同。
その後、今の活動ができない理由……顧問と、必要な資格を持っている人が
いないという事を説明し、天音先輩に顧問になってくれないかと頼む碧。
天音先輩は、例のフライトからもうグライダーと関わるのはやめようと
思っていたが、碧達に恩を報いるためにも顧問を引き受けてくれる事に。
しかし、後日生徒会からの連絡で、職員会議で(飛岡達の反対のせいで)
ソアリング部の設立はうやむやにされてしまったと報告が入る。
しかし、朱莉さんが生徒会権限でソアリング部の活動を認めてくれたおかげで、
ようやくソアリング部は部として活動ができるようになったのだった。

部として復活し、また夏休みも近づいてきた所で、ヒートアップする
ソアリング部(というか小鳥)。
しかしそんな中、亜沙が小鳥宛の手紙を上級生の男子から手渡される。
それは、小鳥あてのラブレターだった。
足を怪我してから初めてのラブレターに、うろたえる小鳥はあげはに相談した後、
そのままトビウオ荘へと帰ってしまう。
碧は亜沙からラブレターについて教えられ、気になるが本人には確認できず、
二人して悶々とした時間を過ごし続ける。
それから数日、下校しようとすると、佳奈子さんと小鳥が難しい顔をして
いるのを碧は見かける。
何事かと思い近づいてみると、どうやらタイヤの部品がいかれてしまったようだった。
あんちゃんに電話し、ひとまず明日には車椅子が修理できる事に。
となると後は今日どうやってトビウオ荘に戻るかという事になるが……
タクシーを使うか、それとも自転車で二人乗りして帰るかと悩む佳奈子さんと
碧だが、小鳥は目をキラキラさせながら、自転車に乗りたい! と主張する。
じゃあ頑張って~と帰って行く佳奈子さんに、碧はしょうがなく小鳥を後ろに
のせて自転車を漕ぎ出す。
久しぶりの自転車と、後ろからぴったりとくっつく小鳥の感触にドキドキする碧。
折角だからちょっと遠回りをしつつトビウオ荘に帰りながら、ラブレターについて
碧は小鳥に確認してみる。
まだ返事をどうするか決めかねているという小鳥の言葉に、碧は自分が
小鳥の事が好きなんだな、と実感するのだった。
翌日、あからさまに変な様子でトビウオ荘を出ていく小鳥。
そしてそれをつけていくあげはと碧。
案の定ラブレターの返事をしにいっていた小鳥だが、返事は「ごめんなさい」だった。
私は今、空に片思いしているの……! と自分の世界に入っている小鳥に笑いを
こらえるあげはと碧。
告白を断った後、尾行していた事がばれ、怒り狂う小鳥を尻目に、こうして
ソアリング部の夏休みは始まったのだった。

夏休みに入り、順調に進む作業。
作業の合間を見て、去年と同じく海水浴ならぬ湖水浴を楽しむソアリング部。
小鳥の水着姿にドキドキする碧。
帰宅後あげはに、碧の事好きなんだよね? と確認されるが、自分の足の事を
考えて告白なんてできないと悩む小鳥。
数日後、小鳥の元を訪れるひばり。
今日こそお盆に実家に戻る約束を……! と息巻くひばりだが、なしのつぶてで
(ハット)に追い払われるひばり。
そんな小鳥に、たまには戻っても良いんじゃないかと話をしにいく碧だが、興奮した
小鳥に、あんたにそんな事言われてくない! と言われ、ショックを受ける。
それから、微妙になる小鳥と碧……ひいてはソアリング部の空気。
互いに相手の事が好きなのに、行動に移せない二人。
そんな中、唐突にガレージにやってくる天音先輩。
小鳥におみやげだー! と何やら設計図を持ってきている。
その中を見ると、なんと昔碧が海外サイトで探していた、身障者用コックピットだった。
それを見て、今までの気まずい空気の事も忘れて、おもわず小鳥にかけより喜ぶ碧。
そして小鳥もコックピットの件と、碧が自分の事を嫌いになっていなかった事に喜ぶ。
その後、遂に完成した新型グライダー。
一年前の約束を今果たすべく、後部座席に小鳥を乗せる一同。
小鳥は遠慮するが、問答無用で乗せられる小鳥。
そして、遂に離陸。 新型グライダーの性能を確かめながら、風車の丘まで碧は
足を伸ばす事にする。
そこでここ最近の互いのすれ違いを解消し……遂に小鳥に告白する碧。
喜び、それを受け入れる小鳥。
両想いだった事に喜び荒ぶる操縦をする碧と、無線で全てを聞いていたソアリング部一同。
こうして二人は無事付き合いはじめ、新型グライダーも無事空をとぶ事ができたのだった。

付き合い始めたその夜。 小鳥は実家に帰る事に決め、両親に電話する。
離れるのは辛い二人は、初めてのキスを何度も交わし、お互いの絆を確かめる。
翌日、ひばりと父に連れられ帰省する小鳥。 そして小鳥が去っていった後、小鳥を
びっくりさせようと身障者用コックピットの準備に早速着手するソアリング部。
しかしたかが数日の小鳥との別れに、今まで出会ってからずっと小鳥と一緒に
いた碧は寂しさを隠せない。
そして、ようやく実家から帰ってきた小鳥。
寮のみんなやソアリング部の皆にお土産を渡しながら、いつも通りの生活に戻り始める。
しかしその夜、碧に甘えたりない小鳥は自分の部屋に碧を連れこみ(ハット先輩は放り投げ)
思う存分イチャイチャする。
そして、そのまま初めての性交を経験する碧と小鳥。
(翌朝にはおはようフェラまで)
早朝、小鳥の部屋から出てくる所を佳奈子さん(とハット)に見られつつ、二人は
甘い生活を楽しんでいた。

夏のある、登校日。
学校で早速小鳥と付き合い始めた事をバラされる碧。
生徒会長の朱莉さんも今度ソアリング部の活動を見に行くと言ってくれ、
上機嫌な三人。(飛岡に絡まれたりもしたが)
その後、小鳥のコックピット作成のために必要な部品を受け取るために先に
秘密基地にいったあげはだが、業者のミスにより部品が間違っており、最速で
小鳥のフライトテストは明後日以降になってしまった。
翌日、部活がオフだったので、デートする事にした小鳥と碧。
ウィンディに行き、映画(母親から貰ったタダ券で)を見てからぶらぶらする
二人。 以前、イスカのノートに書いたが達成できなかったミルフィーユ屋に
行ってミルフィーユを食べ、結局服の試着もしたりと初めてのデートを堪能する。
翌日、遂に小鳥のテストフライト。
小鳥のフライトセンスは中々の物で、あっというまに殆ど教える事がなくなってしまう。
その日のフライトを終え、片付けをしている最中もぼーっと空を眺め、
グライダーでのフライトの魅力に取り付かれた小鳥だった。

8月も終わりにさしかかり、合宿を始めるソアリング部。
といっても何が変わるわけでなく、生活はいつも通り。 ただ交代で夜明け前の
見張り番をやる事になっただけだった。
そして日中はいつも通りテストフライトを繰り返す一同。
朱莉さんやマー坊が見学しにくる中、意外な人が唐突に見学に来た。
そしてテストフライト終え、コックピットから降りた小鳥はその意外な人物―ひばりに
驚く。 ひばりはグライダーから降りた小鳥を見て、恐怖に震え、
小鳥を平手打ちすると、この事はお父さんに話します、といって去っていく。
ひばりにはたかれ、凹む小鳥。
小鳥はとりあえず、ひばりとちゃんと話をしてみると言い、せめて夏が終わるまでは
両親に黙っておいて貰おうと頼む事にする。

翌日、ソアリング部のみんなを秘密基地に集め、自分の家族のこれまでの経緯を説明し、
謝罪する小鳥。
そして、夏の終わりまで待ってもらい、その後両親には自分から話す、もし許可が
得られなかった場合はソアリン部を退部すると言う小鳥。
そんな小鳥に、あげは小鳥が抜けたら自分も抜けるといい、碧もそれに同意する。
亜沙も残念がるが、みんなでやる活動に意味があると納得する。
こうして小鳥が抜けたらソアリング部は即解散という状態になってしまった。
そして、それと同時に、モーニンググローリーが発生した際、メインパイロットは
小鳥にしようと思うという事もその場で発表するあげはと碧。
わたわたと焦る小鳥だが、最終的には涙を流しながら喜び、承諾する。
寮に帰ると、佳奈子さんが帰省、亜沙依瑠姉妹は今日の当番という事で、
寮に二人きりになる小鳥と碧。
今日は小鳥が料理するとの事で、碧はキッチンから締め出される。(ハットの見張りつき)
そんな中、珍しくなり始める寮の固定電話。
出てみると、小鳥の父親からだった。 しかも相手は小鳥ではなく碧。
内容は、碧のおかげで小鳥が明るくなった、一家団欒が取り戻せそうだ、ありがとう、
という内容で、グライダーの件を隠していた碧は少々胸にもやっとしたものを感じる。
電話が終わり、料理が終わった所でキッチンに行くと、そこには山盛りのコロッケが。
以前、帰省前に小鳥が約束していた、帰ったら実家の料理を食べさせてあげるというのを
早速小鳥が実践したのだった。
満腹以上まで食い切り、碧の部屋でゴロゴロする二人。
その後、二人でお風呂に入るが、あれ以来一度もしていなかった碧は思わず
そのまま風呂の中で行為に及んでしまう。(二回も)
一方その頃、何となく寂しくなっていたあげはは亜沙依瑠姉妹が当番している秘密基地に
乗り込み、一緒に宿泊する事に。
翌朝、亜沙依瑠あげは、さらに帰省から帰ってきた佳奈子さん&寮の皆様、さらにマー坊に
ほたる、あんちゃん、天音先輩と唐突に大量にやってくる人、人、人。
そんな中で、碧の事を君付けから呼び捨て変わった事を突っ込まれ、
照れる小鳥だった。

モーニンググローリーはもうすぐくる、と気合を入れてテストフライトを繰り返している最中、
もう一飛びするかと気を抜いた時、突然の突風が吹き、グライダーが地面から飛び、
小鳥にあたってしまう。
急いで救急車を呼び、病院に運ばれる小鳥。
幸い怪我はたいした事なかったが、やたらと小鳥の事を心配そうにして飛んできた飛岡に
ソアリング部は活動休止を言い渡され、グライダーも没収されてしまう。
更にひばりが父親に全てをバラしたため、小鳥は実家に強制帰還させられそうになる。
小鳥と碧の必死の説得で、一旦小鳥はひばりの家で預かり、夜に話し合いをする事になった。
そんな中、さっき帰ったはずのあげはから電話があり、滑走路に飛んでいくと、
そこにはめちゃめちゃに壊されたウインチの姿があった。
もしかしたら、飛岡が念のためにと壊していったのかもしれない。
あんちゃんが一応ツテを頼って修理に出してくれるらしいが、早くても一週間以上はかかるだろう。
しかし何もしない訳にもいかず、ふらふらと秘密基地に集まり始めるソアリング部。
以前、依瑠が見つけたゴムのついたロープでグライダーを飛ばせないかと相談する一同。
結局このロープではたいした距離は飛べないだろうという結論になり、あげはは更に何か
方法が無いかを探し始める。
碧はその場を離れ、グライダーが今何処にあるかを確認しに学校へ行く事にした。
マー坊に頼み込んで、何とかグライダーの場所を調べられないかと話している中、偶然
学校にきていた朱莉さんに碧は遭遇する。
朱莉は小鳥の件は流石に生徒会ではかばいきれない、とごめんなさいと碧に謝り、さり際に
飛岡が何やらでかいものをグラウンドの体育用具室に運ばれたらしいと伝え、そのまま
去って行く。
朱莉さんの協力で、とりあえず場所だけでも確認できた碧は今日は帰るか、と家路につく……
と、なんと帰り道の途中でモーニンググローリーの前兆が発生してしまう。

秘密基地に戻り、グライダーの飛ばし方について考慮するも、やはりゴム索曳航しか
手段が見つからない。 しかしこれではとても飛ぶことはできない。
頭を悩ませる一同に、唐突に天音が声をかける。 前兆を見て、天音も秘密基地へと
やってきたらしい。
今度は天音も交え飛び方を考える中、碧はやけっぱちで崖の上からでも飛ばしてしまえばいい、
と言う。 するとそれを聞いた天音はそれだ! といい突然紙にガリガリと何やら
計算式を書き連ね始めた。
時間が勿体ない、と依瑠もそれを手伝い、ほっぽりだされるあげはと碧と亜沙。
そんな中、佳奈子さんから電話がかかってくる。 ひばりが寮まで来ていて、
渡したいものがあるという。
碧は1人寮に向かっていると、小鳥からメールで東京に戻る、と連絡を受ける。
突然の連絡に、碧は小鳥の携帯、ひばりの家の電話と立て続けに電話をかけ、
ようやく小鳥と話をする事が出来る。
小鳥いわく、小鳥の母が事故の件を聞いてから倒れてしまい、今も体調が
悪いらしい。 だから自分は回りに心配をかけないためにも東京に戻ると。
明日モーニンググローリーが来るんだ! と必死に説得する碧だが、
小鳥を説得するには至らず、電話は切れる。
失意のまま寮に戻ると、そこには小鳥の部屋で荷物をまとめているひばりの姿が。
ひばりからは小鳥から碧あてに、イスカのノートと一つの紙飛行機を渡される。
そのまま秘密基地に戻り、あげは達に小鳥は戻ってこない事を伝え、
碧は1人風車の丘へ行く。
そこで天音に、正しい間違ってるなんて無い、人それぞれだ。
迷ったら自分の心に聞いてみるんだな、と諭される。
そして、思い出す小鳥との出会い。 紙飛行機でSOSを飛ばし、それを偶然見かけた
碧が小鳥の所まで足を伸ばし……
そこで、碧はこの紙飛行機は小鳥がSOSを発しているのでは? と思いつく。
思い立ったら我慢できず、碧は小鳥を迎えに行く事にする。
しかし予定より早く小鳥は父親に迎えにこられて、既にひばりの家にいなかった。
あんちゃんに電話するも捕まらず、しょうがなく碧はグライダーの回収はあげは達に任せ、
自転車で小鳥を追う事にする。
橋の手前で何とか父親の運転するワゴン車に間に合い、説得をする碧。
結局OKはもらえなかったが、二人の意思は伝わったであろうという所で、碧は小鳥を
連れて秘密基地へと戻る。(ちなみにグライダーはあげは達が鍵をバーナーで焼ききって奪還)
佳奈子さん達が集めてくれた人達のおかげで、そこには50人以上の生徒達が。
そんな彼らにゴム索を引いてもらいながら、小鳥と碧は離陸準備を整える。
いざ離陸! という寸前で、ワゴン車に乗った父親が駆けつける。
掛け声を停止するあげはだが、父親の様子に、小鳥がGOサインを出し、遂に発射するグライダー。
ゴム索の力と、丘を滑り降りる早さで十分な速度に達したグライダーは、無事離陸を済ませる。
その後、集まった皆がサイリウムでリフトの道筋を作ってくれ、それの上を滑りながら
リフトに乗って上昇していくグライダー。
そのまま山岳波に乗り、グライダーは無事高度2000mの高さへ到達し……遂に発生する、
モーニンググローリー。
二人は雲の回廊を消えるまでわたり続けた。

その後。
結局グライダーを盗んで空を飛んだ件は数日の停学だけで済んだ。
父親は小鳥の活動を認めてくれたが、小鳥は母親の事を心配し、一時実家へ帰る事に。
が、停学の件を実家で知り、学校が再開するまで実家に残る事に。
そうして、寮でだらだらとした日々を過ごす碧達。
遂に停学があけ、久しぶりに学校へ登校する小鳥たちだが、登校するなり
クラスメイト達に英雄のように群がられる小鳥。
さらに例のフライトが話題になり、ソアリング部には入部希望者が大量にきてしまった。
肝心のソアリング部は飛岡が廃部にしようとしていた訳だが、モーニンググローリーを
飛んだ事がメディアにも流れ、逆にソアリング部をもっと本腰を入れて
やるべきでは、という話にまでなっていた。
ひとまずモーニンググローリーを飛んだ碧達は、そんな騒ぎを他人ごとのように
眺め、とりあえず一息ついていた。
久々の登校の後、ダレもいない寮で久しぶりの再開を喜び、体を重ねる二人。
連発で致した後、小鳥から、足の手術が出来る病院が見つかったと報告を受ける。
当然すぐには行けず、数カ月後、小鳥はアメリカに旅立ち……手術は、運良く成功した。
それからリハビリに励み、小鳥は何とか松葉杖を使って立ち上がる事まで出来るようになった。
学園の4年にまで上がっていた碧達は、今日もグライダーを使い、後輩たちを
指導しながら空をとぶ。


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